走り幅跳び 高知から日本一目指す
- 2023年05月24日
高知高校陸上部で走り幅跳びに取り組む恒石望乃選手。
試行錯誤を繰り返しながら日本一を目指す姿に密着しました。
(高知放送局 スポーツキャスター 佐藤好)
陸上競技 複数種目で才能発揮
恒石選手は身長170㎝。 足の長さを武器に陸上競技で才能を開花させました。
去年の高知県高校総体では走り幅跳び、三段跳び、100mの3種目で優勝。
5月22日まで行われたことしの高知県高校総体では、走り幅跳びと100mで高知県高校記録を塗り替えて優勝。今後もさらなる記録更新が見込まれている期待の選手です。
注目は幅跳び
なかでも好記録が期待されているのが競技歴わずか1年の走り幅跳びです。
武器はスピードとストライド(歩幅)の大きさ。
自身の長所を生かそうと試行錯誤し、ことし助走を大きく変えました。
去年まではスタート地点からすぐに走り出していましたが、今はスタート地点まで3歩歩いたあとに走り出しています。
その意図は。
気合いが入ると、助走の1歩目が大きくずれてしまうことがありました。それによって、踏み切る位置がずれてファウルになったり、かなり後ろから踏み切ったりしてしまうことが課題でした。
3歩歩くことで落ち着いて歩幅を合わせることができ、今は踏み切りがずれることはほとんどありません。
県高校記録を上回る跳躍!しかし…
助走の変更が結果につながりました。
2月に行われた18歳以下の全国大会で、恒石選手が出した記録は6m10㎝。
自己ベストを19㎝更新し、高知県高校記録を上回る大ジャンプでした。
しかし、この大会は室内で行われたため、屋外で測定する正式な高知県高校新記録には認められませんでした。
悔しい気持ちが大きかったです。ただ、風がない室内で6m10㎝を跳べたので、屋外で追い風が吹けばもっと跳べると自信にもつながりました。
課題“跳び越え”日本一目指す
悔しい経験を経て、恒石選手は練習に一段と力を入れています。
今、取り組んでいるのが踏み切りの改善です。
自分の武器はスピードですが、その速い助走から流れるように踏み切ってしまい、滞空時間が短くなってしまうことが課題です。
課題克服のために使っているのがロイター板とハードルです。
ロイター板で踏み切ることで姿勢を崩さずに高く跳ぶことができ、ハードルがあることでリード足(踏み切りと逆の足)を速く前に出すことができると言います。
練習中はマネージャーに動画を撮ってもらい、客観的に自分の姿勢を確認します。
さらに、1回跳ぶごとに助走や踏み切りの感触を指導者とすり合わせ、スタートの位置などを微調整します。
成長を続けながら迎えた高校生活最後のシーズン。 狙うは日本高校新記録。
課題を“跳び越えた”先の日本一へ、全力で踏み切ります。
8月に行われるインターハイで優勝すること、ことし中に日本高校新記録の6m45㎝を跳ぶことが目標です。
将来は世界で活躍できる日本代表選手になりたいです。
大記録を出したあとには何がしたいですか?
焼き肉が食べたいです!