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平成25年度 第7回
視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in奈良
(平成25年11月30日開催)

 

<会 合 の 概 要>

 「経営委員会による受信者意見聴取」の平成25年度第7回は、奈良放送局で実施し「経営全般」「放送」の二つのテーマで、公募による24名の視聴者のみなさまからご意見を伺った。

 

<会 合 の 名 称>

視聴者のみなさまと語る会〜NHK経営委員とともに〜in奈良

 

<会 合 日 時>

平成25年11月30日(土) 午後1時30分〜午後3時30分

 

<出  席  者>

〔視聴者〕

公募による視聴者24名

〔経営委員〕

浜 田 健一郎  (委員長)

 

井 原 理 代  (委員)

 

渡  惠理子  (委員)

〔執 行 部〕

小 野 直 路  (副会長)

 

板 野 裕 爾  (理事)

 

岩 崎 治 幸  (奈良放送局長)

〔司 会〕

住 田 功 一  アナウンサー

 

< 会    場 >

 NHK奈良放送局 2階TRスタジオ

 

< 開 催 項 目 >

 以下のとおり進行した。

 

1 開会あいさつ

2 経営委員による説明

  協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について

3 意見の聴取

 (1) NHKの経営全般について

 (2) NHKの放送について

4 閉会あいさつ

 

 「視聴者のみなさまと語る会」終了後「ドラマデザインの魔法〜朝ドラ、大河の現場から」と題して、デザインセンターの加藤直正副部長、山口類児チーフディレクターによるトークショーを開催した。

 

<概要・反響・評価>

  • 公募の結果、はがき、ホームページなどを通じて計50名から参加の申し込みがあり、全員に案内を送付した。その際、参加者の意見把握と参加の意志確認のために事前アンケート調査を実施したところ  35名の方から返送があり、28名のみなさんが参加すると答えていた。

  • 当日は24名の視聴者のみなさんが来場された。なお、事前アンケートで寄せられた意見などについては、とりまとめて当日参加者へ配付した。

  • 「経営全般」と「放送」の二つのテーマを設定し進めた。参加者からは「番組・放送技術開発の成果の活用」「受信料の公平負担」「報道姿勢」「災害報道」など多岐にわたる意見や提言が寄せられた。

  • 終了後、意向集約のアンケート調査を行ったところ23名の参加者から回答をいただいた。

  • 参加者の満足度については、「大変満足」9名(39.1%)、「満足」8名(34.8%)、「普通」2名(8.7%)、「不満」1名(4.3%)、「大変不満」2名(8.7%)で、未記入が1名(4.3%)という回答があった。

  • また、回答者の43.4%にあたる10名が「経営委員会の仕事を知らなかった」としていたが、「語る会」の終了後は、「よく知っていた」「知っていた」と答えた方も合わせて69.6%にあたる16名の方が「経営委員会の活動について理解が深まった」と回答した。


◆協会の基本方針・重要事項の説明

(井原委員)
 初めに、私ども経営委員会の役割についてご説明をいたします。経営委員会の役割は、放送法に明文化されており、NHKの経営の基本方針などの議決や、会長以下、NHK執行部の役員の業務の監督など、NHKの経営に対して重い責任を負っております。こうした役割を持つ経営委員会の委員は、国会の衆参両議院の同意を得て内閣総理大臣より任命されます。委員の選任に当たっては、教育、文化、科学、産業、その他の各分野及び、全国各地方が公平に代表されることを考慮しなければならないと、これも放送法上定めてございます。経営委員の任期は3年で、再任されることもございます。委員の定数は12名です。また、経営委員の中から監査委員が任命されることになっており、経営委員を含めた役員の職務の執行を監査する役目を担っております。現在その監査委員を、きょうの登壇者であります渡委員と私、そして上田委員の3名が務めております。そして私ども経営委員が、ただいま申しましたように重責を果たすために、視聴者の皆様のご意見を直接伺うことも定められております。今日はまさにその機会として、皆様からNHKに対する忌憚のないご意見をお聞かせいただきたいと思っておりますが、会合においては経営委員が、協会の基本方針や重要事項を説明することということも定められておりますので、いま少しお時間をいただきまして、平成24年度から26年度3か年、つまり現NHK経営計画と、本年、平成25年度の収支予算と事業計画について簡単に触れさせていただきます。
 まず、24年から26年度NHK経営計画についてです。計画は3か年の基本方針のもとに4つの重点目標で構成しています。基本姿勢として、公共放送の原点に立ち返りその役割の達成を目指すことを、強く意識しています。
 重点目標の1つ目は「公共」です。東日本大震災でのさまざまな体験や教訓を生かし、いかなるときにも皆様の安全・安心を守るための情報を、いち早く正確に提供するための放送機能を強化します。
 2つ目は「信頼」です。これは世界に通用する質の高い番組、そして日本、地域の発展につながる放送やサービスの充実に取り組むというものです。
 3つ目は「創造・未来」で、進展する放送と通信の融合時代にふさわしい新しいサービスを充実させます。
 4つ目は「改革・活力」で、効率的な経営を行い公共放送の価値を高めるとともに、受信料制度をご理解いただき、受信料の公平負担に向けて努力します。
 加えて経営計画に盛り込みましたのが、視聴者のみなさまへの還元です。NHKにとっては事実上初めてとなる受信料の値下げをお約束し、昨年10月から実施しています。
 続いて、平成25年度収支予算と事業計画についてご説明します。25年度は、先ほどご説明した3か年経営計画の2年目として、掲げました4つの重点目標に取り組んでいるところです。全体的な予算規模は、事業収入、事業支出とも6,479億円となっております。特徴として事業収入の96%、ほとんどが視聴者の皆様からの受信料によっており、一方、事業支出の75.6%、4分の3が、国内放送番組の制作と送出に充てられていることです。事業収入は24年度と比べて10億円減少しています。そのうち受信料につきましては、先ほどご説明させていただきました昨年10月からの値下げが、1年を通して実施されるため、減収の影響が大きくなりますが、全組織を挙げた営業活動によって増収を図ることで6,221億円を確保するという計画です。事業支出は、国内放送や国際放送の番組の充実、また、公共放送の機能強化の拡充、前倒しを行うとともに、一方で、事業運営の一層の効率化を行い、24年度に対して10億円を抑制します。経営計画で見込んでいた47億円の赤字に対して受信料等で28億円の増収を図り、一方で、効率的な事業運営により支出を18億円抑制するということで赤字を解消して、先ほど申し上げました収支6,479億円の均衡予算となっております。
 続いて、25年度の重点事項の具体的な内容をご説明いたします。1番目の「公共」は、公共放送の機能強化と東日本大震災からの復興支援です。公共放送の機能強化については、南海トラフ巨大地震による被害想定の見直しに対応し、設備投資の拡充や計画の前倒しを実施いたします。機能強化の具体的な内容としましては、東京渋谷の放送センターの機能が停止した場合に備えて、大阪放送局にバックアップ機能を整備するほか、津波等による長時間停電に備えて、各地域の放送会館やテレビ・ラジオ放送所等の電源設備の強化等を行います。
 次の「信頼」は、世界に通用する質の高い番組と地域放送サービスの充実についてです。国内放送では、各チャンネルの特徴を生かして多様で質の高い番組を放送するとともに、冬季ソチオリンピック・パラリンピックの放送を実施します。「国際発信力の強化」では、国際放送のNHKワールドTVの英語によるニュース「ニュースライン」を、平日は毎正時ごと全て30分に拡大しています。さらに地域放送では、地域の放送局が地域を舞台にしてドラマなどを制作し、全国に向けて積極的に発信するなど、それぞれの放送局の特徴を生かした取り組みをしています。こちらの奈良放送局でも、地域の放送局ならではの番組を制作し、全国のみならず世界に向けて発信したいと頑張っています。
 3番目、「創造・未来」は、放送と通信が連携する時代にふさわしい新しいサービスについてです。スーパーハイビジョンの実用化に向けた研究開発に積極的に取り組むとともに、ハイブリッドキャストというサービスについては、ことし9月2日から開始しています。また、NHKオンデマンドではコンテンツを充実し、あわせてプラットフォームの拡大など利便性を高め、利用者の拡大を図ります。
 最後の4番目「改革・活力」について、公共放送の価値の最大化のため、視聴者の皆様からの評価に基づくNHK独自の手法により、経営計画の達成状況を管理・検証していきます。
 以上が、平成25年度収支予算、事業計画の説明でございます。ただいまご説明させていただきました経営計画、25年度の事業計画を、着実に実行するためにも、視聴者の皆様からいただくご意見やご要望は大変貴重と考えております。本日、ここ奈良放送局にお集まりの皆様から頂戴するご意見、ご要望は、私ども経営委員全員はもちろん執行部とも共有して、今後のNHKの経営に反映させてまいりたいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

《視聴者のみなさまからのご意見とNHK側からの回答》

 

第1のテーマ:NHKの経営全般について

【会場参加者】
 事業支出に「番組・放送技術の調査研究」という項目があり全体の2.9%にあたる185億円の支出があるが、この金額は結果的にこの数字になったのか、何か目的があって、その結果としてこの数字になっているのかについて聞きたい。また、「何をどう研究していく」というテーマは、どのように決められるのかも聞きたい。

【会場参加者】
 3つほど質問させてもらいたい。まず公平負担について。受信契約数を増やすため、滞納受信料等を回収するために、毎年700〜800億円ものお金を投入しているが、毎年その効果は具体的にどのくらい上がっているのか。また、それは、何年にわたって行っているのか。公平負担とはパーフェクトが達成できて初めて公平負担と言えるが、1,000万件を超える未契約者とはどのようにして、そして一体何年までにパーフェクトな契約を、達成するつもりなのか。また、携帯電話、カーナビ、ポータブルテレビ等でもテレビが見られる時代に、これらの受信媒体とどのようにして契約を結ぶつもりなのか。
 2点目、現在、生活保護の水準を下回るのに生活保護を受けてない方が全国で約800万人、就労していても年収が200万円に届かない方々は全国で1,000万人を超えているが、テレビさえ置いてあればNHKはこのような方々からも受信料を、少しきつい言い方だが、強制徴収している。一方、NHKの職員たちは、そのような方々からも徴収した受信料から、平均1,200万円前後の年収を取っているとのこと。どこかの北の国を連想させるような構図だが、これではNHKは、国民から憎まれこそすれ愛されることはないと思う。高賃金はサービスの質の低下を招かないためということだが、それなら真っ当な賃金の公的機関の職員たちは、全てがその職責を果たせず低いレベルのサービスしか提供できないということになる。公平負担を唱えるNHKならば、まずみずから率先して国民に対して公平であるべきで、それができなければ、現在の国民とのぎすぎすした関係は永遠に続くであろうと思われる。公共の福祉のための放送局というNHKの性質からいっても、賃金をせめて国家公務員のレベルに下げるべきではないか。
 3つ目。「あなたの声と受信料で公共放送」というのを、NHKのいろいろな印刷物で目にする。10年ほど前、NHKの職員が犯した破廉恥事件に端を発し受信料の不払いが広がったが、大きな組織であれば何人かの卑劣な人間は、どこの組織にでもいるもので、NHKに対してだけああいうことを行うのはおかしなことだと思った。ただ、私もそれまでは全く無関心、むしろ尊敬の念を持っていたNHKのことに関心を持ち、私なりにNHKのことを勉強した。そして少し首をかしげることや疑問点についてNHKの大阪中央営業センターに何度か電話をしたが、無教養な私のような男の寝言は全く取り合わず、恥ずかしいことですが、受信料不払い者の仲間入りをした。それからは不払いの件でお電話がかかってきたり、NHKが私の家に来たりの二、三年だったが、毎月届く請求書が督促状に変わった時点で、私もそんなやりとりや不払いを続けていることに終止符を打ちたい思い、平成19年4月、疑問点を整理した手紙を大阪中央営業センターに送った。末尾には返事をもらった翌日にはたまっている受信料を振り込むと書いて。1月たっても2月たっても返事は来ず、請求書が送られてくるのもぴたりととまり、そのかわり地域スタッフの人たちがしばしば来るようになった。おととしの暮れには、たまっている受信料は全部払わなくていいから来月から新たに受信料の支払いをというような、わけのわからないことを言う人もいた。その都度理由を説明して理解を求めたがNHKからの返事は一向に届かず、ことしの8月に届いた郵便物もNHKのPRの印刷物と受信料の請求書だけだった。NHKの姿勢が、つくづくとむなしくなり、約25万円の請求金額は、振り込んだが、結局「あなたの声」というのは一体何なのだろうか。
 以上の3つのことについて質問をしたい。前向きに検討しますとの返答ではなく具体的な説明をお願いしたい。

【会場参加者】
 私はハイテク部品の輸入販売業を経営している。NHKは、事業収入も事業支出も同じ6,479億円ということだが、会社を経営する上で収入が少ない場合は、支出を抑えるというのが原則。職員の給料が1,200万円と、事業支出の約十何%を占めていたり、NHKの退職者の年金の一部が受信料から払われていたりと、これもおかしい。また、韓国のドラマをかなり高額なお金で購入していることも、今韓国と日本はいろいろな問題があるので、もっと慎重にやるべきだと思う。そういったところをNHKとしては見直し、受信料も下げていくという企業努力が必要だと思う。浜田委員長もおられるので、非常に頼もしいと思っているが…。

(小野副会長)
 まず技術研究についてお話します。NHKには放送技術研究所という組織があります。それから、それぞれの現場にも技術者がおり、さまざまな形で放送技術の研究をしています。テレビは60年前に始まりましたけれども、その前はラジオ放送でした。電波をどのようにお届けするかということから始まり、テレビの技術では、白黒テレビをカラー化したり、カラーテレビをハイビジョン化したり、あるいは衛星放送の技術や、現在はスーパーハイビジョンという新しい技術の開発に取り組んでいます。そうした、さまざまな放送技術に関するテーマを設定して、広範囲に研究を進めています。放送技術の分野で世界をリードするさまざまな研究を行っていることについては、海外の賞をいただいたこともありますが、NHKには、放送という役割以外にもこうした放送技術の開発、研究、またそうした研究成果を世の中に普及させていくということに対してもある種の責任も負っているというふうに考えております。申し上げましたとおり、非常に広範囲に研究をいたしますので、技術部門からさまざまな提案も出てきます。それを我々経営全体で判断をして、これぐらいの予算でやろうということを、年々決めていくという形になっています。

(井原委員)
 今の話のように執行部でこういう研究が必要で、そのためにこれだけの金額が必要だということを予算として積み上げて、経営委員会の審議の場に付していただき、それが妥当かどうかということを決定させていただく。そうした仕組みになっています。

【会場参加者】
 大体理解できているつもりだが、それをなぜ受信料で賄うのか、NHKがやるべきかどうかという話が一切出て来ない。

(板野理事)
 日本の放送技術というのは、NHKがリードしてきました。

【会場参加者】
 今までの結果論ですね。

(板野理事)
 今でも、例えば8Kというスーパーハイビジョンの研究開発に取り組んでおりますけれども…。

【会場参加者】
 NHKが、受信料でその技術開発をしなければならないのかどうかについて受信料を払っている視聴者側の意思を確認したことがあるのか。

(板野理事)
 技術の研究開発はどこかがやらないといけないと思っています。

【会場参加者】
 受信料で運営されるNHKがやるのか、国の先端技術を研究開発する機関がいろいろあると思うので、そこがやるということもあるのではないか。

(板野理事)
 テレビ技術を専門に研究開発しているところはないんです。研究のテーマは、先ほど申し上げました放送技術研究所でも考えていますが、NHKだけが考えているのではなく、日本のさまざまなメーカー、電子技術のメーカーや家電メーカーとも密接に連絡を取り合いながら、次世代の技術は一体どうあるべきかというテーマを検討しています。

【会場参加者】
 NHKがそこに185億円を費やす必要があるのか。

(板野理事)
 NHKの研究が、非常に幅広い裾野の広がりを見せて、結果的に日本の家電メーカーが世界に冠たる技術をつくり上げてきましたので、それはみなさま方の生活にも大変大きな関係があります。例えば、日本は輸出産業で非常に大きな貿易黒字を積み重ねてきましたけれども、それもそういう技術の裏づけがあったからこそです。そうした技術開発は、もちろんNHKだけがやっているわけではありませんけれども、テレビジョンの開発もそうですし、今みなさんがごらんになっている地上デジタルの開発もそうです。また、衛星放送はまさにNHKそのものが開発してきた技術です。これは世界に広がっておりますので、そうした技術開発にNHKは非常に大きな役割を果たしてきたこと、日本ではNHKだけが、そうした技術開発を中心的に行ってきた、ということも事実でございます。

【会場参加者】
 ここで私が言ってもしかたないが、日本の国としてそれでいいのか、本当は、国会議員を選ぶときに考えなければいけないことかもしれないが、そういう気がしている。NHKがそういう努力をしているのはよく知っていて、責めるつもりは全くないが、せっかくそうした研究に185億円もかけているのであれば、それが、もう少し上手にお金になる工夫をしてもいいのではないか。さきほど、海外メディアに番組提供しているという話もあったが、海外メディアというのは海外のメディアを利用して放送してもらってるのか、NHKが直接衛星放送か何かで流してるのか、その辺がよくわからないが、お金が取れているのかということ。技術も同様。民間企業、日本の企業がその技術を利用するときに、どれほどNHKの研究費に対して報いているのか、その辺がはっきりすれば、私はもっと予算を使ってでもNHKがどんどんやるべきだと言いたいぐらいだ。すばらしい技術の蓄積があることはよくわかるが、根本的にこの中途半端な状態なら、NHKが100%賄っていいのかということを、国のレベルで考えるべき。NHKがやるということであれば、視聴者の受信料だけに頼るではなく使った費用を回収するという努力が、もう少し表現として出てきてもよいのではないかと思う。

(井原委員)
 これから放送の技術あるいはコンテンツそのものについては、日本としてもっと発展に取り組まなければいけないという状況にあると認識しています。NHKとしても精いっぱい受信料のお支えをいただきながら取り組むし、また今お示しいただいたような国としてもお取り組みいただくということも、考えていく必要があるということ、承らせていただきました。

【会場参加者】
 受信料の回収も確かに重要だが、もっと広くNHKの持っているさまざまな技術、コンテンツを世界中に広めることで、文化的な広がりももちろん、費用の回収という点でも非常に大きな貢献ができるはずだと思っている。NHKが好きで民放よりもずっとたくさん見ているので、そんな気がしている。

(井原委員)
 ありがとうございます。確かに承らせていただきました。

(司会)
 ありがとうございます。ほかにもご意見を頂戴いたしました公平負担のためにどれぐらいの力を入れているのか、そのめどは立っているのか、そして経済的に大変苦しいという生活をしている人からも受信料を取っていると、そういったあたりは公平性に鑑みてどうなのだろうか、そして職員の賃金との見合いはどうなのかといった意見もありました。これについてはいかがでしょうか。

(岩崎局長)
 冒頭にお話しいただいた方、これまで受信料25万円を振り込んでいただいたということで、本当にありがとうございます。額も大きいですし、お話を伺いますと、決して納得をしてお支払いいただいたということではなく、法律をきちんと守るというご趣旨でお支払いいただいたということでした。まず冒頭でその御礼を申し上げたいと思います。
 数点ご質問を受けておりますが、まず公平負担のため、営業経費を七百数十億円使っていることについて、それに見合った効果があるのかというご質問をいただきました。NHKの営業現場には、受信料、受信契約をお願いする地域スタッフという現場を回るスタッフが二千数百人います。今は経費を削減するために、法人に受信料の徴収をお願いするという形態を増やす取り組みをしております。これによって経費を下げるという取り組みです。
 それからNHKでは、多分日本で最も大きい個人情報のデータベースだと思いますが、全国3,800万件くらいの受信料のお支払いいただくみなさんのデータベースをつくっています。そのデータベースをチェックしながら現場を回るシステムですが、このシステム経費というのにも多大なお金がかかるということです。100億円単位のお金がかかっています。それから職員の給与に関するご指摘もいただきましたが、NHKの営業職員、全国で約1,000人おりますが、1,000人程度で日本中の受信料の徴収をまとめており、そうした経費を合わせて今、この金額になるわけでございます。効果があるのかというご指摘がありましたが、この体制、この経費できちんと受信料を集めさせていただくということで取り組んでいます。10%を超える経費率になっておりますので、毎年NHK予算・決算は国会に上程されていますが、その都度国会からも指摘を受けておりまして、私どもは経費を下げる努力をしているところです。まだ10%と高い率ですが、年々経費を下げておりまして、今の10%、11%程度の経費率まで下げてきているというところです。1,000万世帯程度の未契約がいつまでになくなるかというお話もいただきましたが、これにつきましても3,800万世帯くらいの皆様の受信料をお預かりしていて、それでも残りの方がなかなかご納得できないとか、ご家庭の事情、収入等で今苦しくて払えないという方が、どうしても出てしまいます。そうした中で地域スタッフや法人委託のスタッフ、そして私どもNHK職員が、日夜、訪問、ご連絡を差し上げて受信料をお願いしているところでございます。これは率直に申し上げまして、何年後にはゼロにするというお約束することは、かなり困難でございますが、私どもは、諦めることなく一軒一軒、視聴者のみなさまを訪ねてご理解をいただいた上で、受信料をお預かりさせていただくというところでございます。それから生活が苦しい方々、生活保護の方々とか所得の少ない方々からも、受信料を厳しく取っているじゃないかというご質問もございましたけれども……

【会場参加者】
 生活保護の方から取っていないというのは承知している。生活保護の水準以下で生活保護を受けてない方のことを言っている。

(岩崎局長)
 失礼しました。生活保護の方は、受信料免除基準があり受信料を免除する決まりになっています。生活が苦しく、本当にお支払いいただくのが苦しい方も多くいらっしゃるのかもしれません。一方、情報は全国のみなさんに同じものをお届けしており、社会全体で公共放送を支え、維持していくという放送法の理念もございます。どこからどこまでその範疇に入れるのかという問題がありますが、生活保護を受給されている方は除いて、それ以外の方、全員で支えましょうという法の理念に従って受信料をお願いしているというところでございます。
 それから不払いの方に対する対応についてですが、受信料は放送法でテレビをお持ちの場合には免除の方以外はきちんと払うものだというふうに明記されています。その中で私どもは努力をし、誠心誠意説明をさせていただくわけですけども、どうしても納得できないという方もいらっしゃいます。そうした方々には、支払督促制度という民事制度がありますので、裁判所のお力もおかりする場合があります。法的に納得できないという場合でも、裁判官の方のご説明も聞いていただいて受信料をお願いすると、大半の方は、和解という解決となることも多く、そうした努力をしながら公平負担、一人でも多くの方に受信料で支えていただけるよう日々の対応をさせていただいているところでございます。

(浜田委員長)
 NHKは、ご承知のようにみなさまからいただきました受信料で全てを賄っております。そういう意味で、貴重な受信料をどう生かして使うかということは、大変重要なことだと私は思います。私自身は、みなさまに還元する方法は3つあると思っていまして、1つは「いい番組をつくる」それから「いい放送」をする。最後に「いい経営をする」ということだと思っています。「いい経営をする」ということの中に、業務の効率化ということがあるのだと思っています。
 先般、受信料を7%値下げいたしました。これは執行部とかなり長時間議論をしまして、その到達点が7%という値下げにつながったのですが、これは、NHKにとって400億近い減収になるわけです。私ども経営委員会としては、その減収をカバーし、吸収して、その上で年度でも黒字にしてくださいというお願いをしました。執行部では、それを実現していますので、そういう意味では、大変な業務の効率化を実現していると思っています。具体的には、受信料をまず増やす、収入を増やす、あわせて支出を減らすというのが、経営の基本ですけれども、執行部としてはいろいろな形の取り組みを行いました。例えば受信料の経費を減らす、諸般の経費を減らす、そういう自助努力の中で今、NHKの場合は事業収支差金が確保できている、民間経営で言えば黒字になっているわけで、今後も業務の効率化をさらに継続するということを、経営委員会として執行部に要請をしていくということが、私どもの大きな仕事の1つと思っていますので、今後もさらに努力をしてまいりたいと思います。

(渡委員)
 先ほどから受信料の話が出ていますので、1つだけ申し上げておきたいと思います。私は福島で生まれて東北で育ちました。東日本大震災のときは、地震が起きた瞬間からNHKをつけっ放しにしました。NHKの安否情報もずっと見続けました。親戚などの全員の無事が確認できたのは、結局、1週間後でした。これは経営委員としてというよりは個人的な一人の視聴者としての思いですが、そのときに感じたことは、あのときNHKの放送がなかったら、あるいはとまってしまっていたら、パニックのまま騒ぐだけで終わってしまったのではないかということです。放送というものは、インフラの一つであると思いました。もちろん、平時はいい番組を放送するということが大変重要だと思いますが、災害のときにNHKがみなさまに、私自身も含めて視聴者に何ができるのか、私たちが何をしてもらえるのかということを考えると、やはり大変重要なインフラの一つであり、そのインフラを全員で支えることの必要性を、そのとき強く実感しました。転勤のたびに、あるいは引っ越しのたびに手続をするときは、正直言って面倒かなという気持ちもありましたが、今申し上げたような意味で、受信料についてはぜひご理解いただき、ご協力いただきたいということを、委員としての立場を離れてもお願いしたいと思っています。私自身も最初は、NHKは「強面(こわもて)」で受信料を払ってくださいと言ってくるのかと根拠なく思い込んでいたことがありましたが、経営委員になってわかったことは、実際はみなさんにご説明をし、理解をいただけるようお願いをする活動をもっと地道に続けているということです。私は弁護士をしておりますが、弁護士もテレビドラマの法廷シーンなどでご覧になるような「強面」のイメージをお持ちかと思いますが、実際には、もっと地味で、まずお願いをし、お願いをし続け、文書で出し、本当に最後ぎりぎりのところで訴えるということが実際のところであると思います。NHKもそういう努力をしているということや、最後の法的な手段に訴えるまでのプロセスの長さなど、中に入ってわかったところでもあります。きょうご参加のみなさまに叱られるかもしれませんが、それでもやはり受信料にご理解をいただきたい。周りの方でご理解いただけない方がおられたら、ぜひ説明いただきたいと思います。NHKに対しては、厳しいご意見をどんどん言っていただく、その一方で、必要なインフラをみんなで支えていくということについて、ぜひご理解いただけたらと思っています。

(司会)
 今、渡委員から震災のときの話がありました。私も神戸にいて阪神・淡路大震災に遭ったのですけれども、とにかく私たちの放送現場は電波をとめない、絶対にとめないということが至上命題です。これは放送も技術も同様でそのためにはどういった工夫が必要なのか、あらゆる手立てを考えています。また、いろいろなほかのインフラが落ちても放送をいかに続けるかということを考えてます。最近はインターネットを通じての簡易中継システムというのもありまして、とにかくコンディションが悪くても何とか情報をみなさんに届ける工夫ができないかということを、放送部門も、そして先ほど技術の研究という部門の話がありましたけれども、技術の研究あるいは技術の現業の部門も含めて、毎日議論しているところであります。

【会場参加者】
 受信料の収入の内容については、各家庭からの受信料以外に、個人で利用するオンデマンドの利用料などが含まれているのか?含まれているとしたら私は一度も利用したことがないが、最近は随分利用が多くなっていると思うので、どれぐらいの割合を占めてきているのかということを聞きたい。

【会場参加者】
 10年ぐらい前の「おーい、ニッポン 私の好きな奈良県」という番組で、「奈良へ」というCDが出て、非常にその曲がよかったなと懐かしく思い出しながら今日は参加させてもらった。番組にもかかわってくることだが、今、国会で特定秘密保護法が審議されている。この法律は公務員等、特定秘密を扱う者が秘密を漏えいした場合、処罰の規定が決められるものだと承知している。法律案の中には、取材や報道に関しても明記されていると思うが、警察や行政のプレス等々の取材活動が難しくなるのではないかという指摘も報道されている。マスコミは、プレス発表以外にも「夜討ち朝駆け」みたいな取材をしていると思うが、公務員が委縮するということもあると思うので、NHKとしてこの法律が施行された後の取材方針などについて教えてもらいたい。

【会場参加者】
 みなさん本当に厳しい意見を出されていて、シビアな意見にも、答えてもらえること、大変感動して聞いた。私は大阪から参加しているが、今日、事前のアンケートに書いた自分の意見も掲載された意見の集計用紙が配られていて、そうした細かい配慮をうれしく思った。私は、教育の現場で9年間校長をし、2年前に退職したが、学校も含めて組織においては、不祥事は絶対にいけない。私の大好きなアナウンサーが不祥事を起こしたということもあってそういう不祥事、番組のやらせということは絶対にやってはいけないと思っている。
 NHKは、民放にはない素晴らしい番組も多く、公共放送だなと思うことがしばしばある。東日本大震災の時、私は、大阪府庁の横で会議していて揺れていることがわからず、下に降りてNHKの放送だけが止まらず続いているのを見て、初めてあれだけの揺れがあそこから起こったんだということを知った。その時、NHKは公共なんだと強く思った。公共の組織の中でトップが思うだけでなく、職員が何を考えているのか、どんな思いでやっているのか聞きたいという思いで、今日は参加した。
 何が何でもNHKがやらなければならないのは、東日本大震災からの復興支援。私も何度も現地に行ったが、一つも片付いていない。そこをきちんと追求していくのがNHKの使命であると思う。強い姿勢で、隅々まで人を救ってほしい。居住地区に電波が届くようにしてほしい。我々のところはまだまだ恵まれていると思う。

(小野副会長)
 オンデマンドのことに触れていただいてありがとうございます。オンデマンドの収入に関しては、先ほどご説明した受信料の収入の中には含まれておりません。オンデマンド事業は、NHK自身がやっておりますけれども、これは受信料とは別会計で運営しなさいということが定められておりまして、収入と支出を別に区分けして計算しています。
 また、見る人がだいぶ増えているのではないか、というお話もいただきました。この4月から9月まで放送しました朝の連続テレビ小説『あまちゃん』が大変人気で、おかげさまでオンデマンドで見ていただく方も大変増えました。ただ、残念ながら現段階では、そこから大きな収入を得るという規模までは、広がっていないという状況です。我々としては、できるだけたくさんの方に見ていただきながら、その事業も広げていきたいというふうに考えているところです。

(井原委員)
 何がNHKにとって大切なのかという趣旨のご質問がありましたが、その点について私は今、とても心に深く刻んでいることがあります。11月7日、つい先ごろですが、会長がPBI総会という世界の公共放送の総会で講演をして「いかなる災害が起ころうとも公共放送として絶対に放送をとめてはいけない」「放送が人々の命を守る」ということを世界に向けて発信しました。このことは、経営委員会も執行部も、ともに一番大切なこととして取り組んでいるということを申し上げておきたいと思います。

(司会)
 もう一つ、今審議されている特定秘密保護法案について、取材現場に影響を与えるのではないかという懸念に関するご質問がありましたが、これについては板野理事、お願いします。

(板野理事)
 ご質問ありがとうございます。特定機密保護法案は、私どもNHKも言論報道機関ですから、大変大きな関心を持って見守っているところです。この法案に関しては、NHK単独というよりは、NHKも日本新聞協会のメンバーでもありますので、日本新聞協会から国民の知る権利、報道の自由を侵害しないようにという申し入れを政府にしていることは、ご承知いただけていることだと思います。私も、もともと記者でしたので今おっしゃっていただいた「夜討ち朝駆け」を若いころはやっておりました。従来から国家公務員には守秘義務規定があって、そもそもマスコミの取材に自分たちの秘密を漏らすことはできないという法律の仕立てになっていますが、そうした中で私どもNHKも、国民のみなさまの知る権利を守るために活動してきたわけです。法案については、まだ参議院の審議を通過しておりませんので、最終的な仕上がりについては、まだはっきりしない部分もございますけれども、私どもNHK自身は、これまでといささかも変わるところなく、国民のみなさまの「知る権利」に応えるための仕事をしていきたいと思っております。

(司会)
 ありがとうございました。この後は、もう一つのテーマ「放送」についてご意見を伺っていきたいと思います。

 

 

第2のテーマ:放送について

【会場参加者】
 おととい東京高等裁判所でNHKの『JAPANデビュー』訴訟についてNHK敗訴の判決が出た。台湾人の方を人間動物園と侮辱して報道したということに関して人権侵害があったという判決が出たが、それに関する反省と謝罪、それから今後の防止策としてどのような措置をとるのか、アーカイブからこの番組を削除する予定があるのか、それが1点。
 2点目、NHKの報道ドキュメンタリーについて安倍首相が雑誌「WiLL」の中で「NHK職員は公共放送の責任をよく自覚する必要がある。自分の主義や主張、イズムを、放送を使って拡大させようとするのは間違っている」と言っている。反日的、左翼的で自虐史観に満ちていて全く偏向していると思うし、また、国民の知る権利を一番侵害しているのはNHKだと思うが、その自覚はあるのか、それを聞きたい。NHKが左翼的、反日的な主義・主張のプロパガンダの場になっていいのか、放送法に定められた公平な立場での放送という定めにこれは違反しているのではないか。
 最後にもう一点。NHKには在日韓国人の職員が何人かいると聞いた。幹部にもいると聞いたが、これは有事の際、安全保障上の問題にならないのか。在日韓国人、外国人を使うことは、反日的な偏向報道を助長する原因になってないか。在日韓国人の職員は何人いるのかを聞きたい。これも放送法の違反ではないか。

【会場参加者】
 私は昭和20年の終戦当時の幼いころからずっとNHKの放送を聞いて育った世代。先般、台風18号で京都に大雨が降った時に経験したことで、一つお願いをしたい。当日、携帯電話には「避難勧告」「避難指示」がどんどん入ってきた。私は町内会長も兼ねていて、自主防災の役も持っていたので、「現在避難勧告が出ていますけども、家から出ないでください」「2階などの高いところに避難してください」と呼びかけたが、一方で、全体の避難場所である小学校の体育館には他学区から避難してきた方も多くいた。非常の際は、机上の作戦である行政の避難想定どおりには動かないというのがわかった。
 その後、ラジオやテレビでは「避難指示」「避難勧告」が出ているが、近くの宇治川の水位もかなり上昇が止まったということを消防分団からも聞いたので、「昼頃には、帰れます」ということを言ってよいか、「解除はいつ出るのか」といったことを府の危機管理室に聞いたが「解除については地域によって違うから一概には出せない」との回答で、判断に迷ったという経験もした。地域地域で状況は違うと思うが、やはり頼るべきは情報なので、NHKにもきめ細かな情報を的確に伝達できる方法を研究してもらいたい。自主防災の役員として、100人ほどの方を抱えた時に痛切にそう感じたので、ぜひお願いしたい。

【会場参加者】
 80歳代の私の家内から預かってきたことで一言発言させてもらいたい。それは、『紅白歌合戦』の出演者は、何を基準に決めているのかということ。先日発表された今年の出演メンバーを見ても、さっぱりわからん人ばかりで、ずっとNHKの受信料を払ってきている自分達が聞くに値する歌手が誰もいない。はっきり言うと「テレビ東京」見ようかと言っていた。番組作りに携わっている人に年に一度のお祭りである『紅白』を、年々衰退させていくことのないように祈ります。

【会場参加者】
 最近テレビでヘイトスピーチについての報道をよく耳にするが、ヘイトスピーチに対抗する勢力があるということについての放送を、自分が放送を見ている時間が悪いのか、たまたま見てないのか、余り耳にしたことがない。可能ならここ1年でヘイトスピーチについて合計で何時間報道したのか、対抗する「レイシストをしばき隊」について何時間報道したのか、という報道時間と、そもそもヘイトスピーチが何で起こったかとか、対抗勢力がどういう考えで動いているのかと、そこまで取材したかどうかについて知りたい。もう一点、正確な番組名が思い出せないが、以前ニュースで中国のPM2.5で環境が悪化する中で、これから日本の援助が必要になってくるというような内容の放送があった。既に中国に対する援助というのはされていて、外務省のホームページには、対中援助でODAとして円借款分が全部で約3兆1,331億円あり、そのうち環境保全名目で対中援助している金額が8,578億円あるという掲載もある。一説によると、このODAだけじゃなくほかの方法でも中国に対して1兆4,000億円以上、環境案件という名目で支援をしているということも聞くので、なぜ対中援助が、今までこれだけ行われてきているということや、さらに対中援助を進めていって本当に意味があるのかどうかということを言わなかったのかということについて聞きたい。
 結局、両方の事例を通して言いたいのは、放送法に公共放送として公平な報道をする義務があるということが明記されているので、報道に当たっては、両論を放送してほしいということ。放送しないのであれば、それは何故なのかという事を聞きたい。

(小野副会長)
 「JAPANデビュー」については、裁判でああいう形の判決が出たことに関して、大変残念に思っております。私どもは、あの番組の中で人権侵害をしたつもりはないんですけれども、今回の判決を受けて、今後どのように判断し、行動をするかについては検討中です。裁判にかかわることですので、これ以上のコメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 それから報道に関する公平・公正ということについてお二方からご質問をいただきました。公平・公正に関しては、みなさんそれぞれの受け止め方があると思いますが、私どもの放送において基本的に公平・公正を保つということは、さまざまな意見が併存している中で、多様な意見の存在をなるべく幅広くお伝えして、そのことによって見ておられる方がご自身で判断ができるような材料を提供することだと考えており、それが、公共放送のとるべき姿勢だと思っています。一部、この番組でこれが触れられてなかった等ということが具体的にあるかもしれませんけれども、基本的にはさまざま異なる意見、特に対立する意見のあるものについては、両方を紹介するということを基本にしています。それから在日の職員が何人いるかというご質問もございましたけれども、これについては把握しておりません。国際放送もありますし、さまざまな立場の職員が1万人の中には存在しているかと思います。

(司会)
 NHKの放送内容には、いろいろな立場の方から偏向しているのではないか、あるいは逆に偏向しているのではないかなど、さまざまなご意見があるわけですけれども、これについて経営委員として何かご発言がありますか。

(浜田委員長)
 放送法上、経営委員は、個別の番組の編集に関与できないということになっております。ただ、私ども経営委員としては、公正・公平な番組の放送が実現されるためのシステムが整備されているかどうかを、監視・監督するのが役目なのではないかと考えています。NHKには内部監査室もありますし、外部の委員による「放送番組審議会」もあります。それからこのような「視聴者のみなさまと語る会」もありまして、みなさまのいろいろなご意見を聞くシステムができているというふうに思いますし、今、執行部では放送法の求めるところを実現するために日々努力していると、私どもは認識しております。

(司会)
 放送の取材、制作の現場では、両論あるときにどうするのかということについて、いろいろなガイドライン、あるいは先輩からのさまざまな教育やトレーニングがあって、日々取材をし、番組をつくっていますが、コンプライアンスという観点もあると思います。両論あるときにはどのように放送を取材・制作するのか、どのように放送の現場に伝えていますか。

(板野理事)
 先ほど副会長も申し上げましたとおり、NHKの根幹となっている放送法には、放送の公平・公正を守るということがNHKの原点であるということが明記されています。また国内放送番組基準や国際放送番組基準を設けており、対立する意見があるときは、さまざまな立場からその意見を紹介するという定めもあります。私どもも対立する問題がある時には、できる限りさまざまな意見、多様な意見を取り上げて放送するという観点で日々仕事をしているところです。

(司会)
 ありがとうございました。それから、これは京都、地元関西の話でしたけれども、避難勧告や避難指示が大きな災害のときは次々に出て、特にラジオで放送するときは読み上げるだけで大変という量の情報が出ます。次ぎに、それを解除という情報が入ってきます。これについて的確に伝えているのかどうかというところ、特に放送ではどうなのかということについてはどうでしょうか。板野理事、お願いします。

(板野理事)
 先般の台風で、京都の方々に大変大きな被害がもたらされたということで、NHKでも大変力を入れて報道いたしました。避難勧告、避難指示が自治体から出されるわけですけれども、その勧告・指示に従って避難をされた方々が、既に水かさが減ってきて天気も回復している中でなかなか解除がされないということについて、いら立ちをお感じになったというご意見だったと思いますけれども、自然災害というものは非常に予想をすることが難しいということがあります。先日の京都の水害も、何十年に一度という大きな規模のもので、予測が難しく、一旦、避難指示、避難勧告を解除した後に、また天候が崩れて水かさが増え、被害が出るということがありますと大変大きな問題になりますので、自治体側も少し長目に警告を出すという傾向があり、私も報道の現場でそうしたことを感じた事もありました。ただ、今申し上げましたような事情もあって、天気の気圧配置が変わり、前線も抜けて、あるいは台風が通り過ぎて、被害の可能性が本当になくなったというところを見きわめたいという自治体側の思いもあるのではないかと思います。地域の方々にとってみますと非常にもどかしい、なぜもっと早く解除できないのかという思いがおありになるというのも理解できますが、国民の身体・生命・財産を守るという公共放送の使命を果たす上でも、念には念を入れて安全を確保していきたいということについても、ご理解をいただければと思います。
 先ほど井原委員からも公共放送の国際会議で、会長が東日本大震災のことについていろいろと報告をし、公共放送の使命は、国民の生命を守るだけではなくて、もっと積極的な取り組みをしなければならないと講演したことをご紹介しました。アナウンスの仕方も例えば大きな津波が来たときには、これまでにはない厳しい調子で避難を呼びかけるというふうなこともやっております。どうしても少し保守的というか、時間がかかると思われる気持ちはよくわかりますが、二次災害、三次災害を防ぐという意味からも、ご容赦願いたいと思います。

(司会)
 板野理事からいわゆる取材の実感も含めてお答えをいたしました。ラジオの放送の現場の実務の面から一言加えさせていただきますと、避難勧告、避難指示が出たときには、直ちにニュースデスクからアナウンサーに、これをすぐに読み上げなさいということでラジオの上乗せというのを、近畿管内は行っています。大阪やあるいは奈良、それぞれの現場から放送に割り込んで、命にかかわる情報ということで直ちに勧告やあるいは指示が出たということを上乗せします。そして、何々地区が解除になったということもデスクからすぐ指示があり、伝えるということにしています。ただ、放送の前の段階で行政がどう考えるのか、危機管理室がどう考えるのかといったことについては、板野理事から説明があったとおりです。もう一つ『紅白歌合戦』、知らない歌手ばかりが出るが、どう決まるのか、というご指摘もございましたが、これについては、いかがでしょうか?

(小野副会長)
 私も60を超えておりますので、今回発表の出場歌手の中に知らない人がかなりいます。一方で若い人にも知らない歌手が多分いるんだろうと思います。実際どのように決めているのかというお尋ねですけれども、NHKでは、さまざまなデータを集めて、その年どういう歌手が支持され、どういう歌がはやったか、あらゆる情報を集めて判断をします。その選考をする際の最近の悩みは、現在は世代ごとに好みの歌手、好みの歌というものが、ばらけているということです。若い人の好きな歌は年配の方は知らない、年配の人が好きな歌は若い人は知らないという、我々は「フラグメンテーション」という言い方をしますが、いわば好みがばらばらに分かれているということがあります。以前ですと忘年会ソングや、みんなが知っている大ヒット曲というのがありましたので、無条件にこの曲は選考に入るというものが結構ありましたが、今は、各世代の人が好きな歌手、曲を選ぶということに苦労しているというのが実情です。視聴率を見ましても、自分の好きな歌手のところだけ見て、お話のあった「テレビ東京」をご覧になったりと、視聴者の方の出入りというのも、以前の紅白に比べて増えてきたというのが現状です。これは私どもの悩みでもありますけれども、なるべく幅広い方に支持される歌い手の方を出すというのが基本です。

【会場参加者】
 主婦感覚での質問になりますが、よろしくお願いします。
 少し話が戻りますが、渡委員が話した受信料を払ってない人へ説明の話で、私の周囲でも受信料を払っていない人がいて、これまでうまく説明できなかったが、委員が言われた「NHKの放送というのはインフラの一つ」ということ、大変良いことを教えてもらったと思った。
 また、震災のあった3月11日、私は夫とNHKを見ていたが、その時、NHK以外のチャンネルは、どこも中継していなかったので、その時、NHKを見ていない人はどうしたんだろうかと思った。また、あの時、NHKを見ていた人がもっといたら、もっとたくさんの命が助かったのではないかと今でも思う。また、ちょっとした震度3とか震度2でも、ぱっとテロップが出る、そういう対応は、これからもずっと必要だと思ったことが1つ。
 もう一つは、再放送について。「大河ドラマ」は、同じ日曜日の夜6時からBSで放送があり、総合で8時からあって、その週の土曜日には、もう一回昼から再放送がある。日曜日に見逃したら土曜日に見られるが、大好きな『ファミリーヒストリー』という番組は、BSでの放送が先にあるので、総合で見逃してしまった場合、見ることができない。この間の藤原紀香さんの分を見逃してしまって、いまだに残念に思っている。ホームページで再放送の予定を探したり、電話で問い合わせもしたが、やはり予定がないとのこと。総合で見逃したらもう一回どこかで見られる措置をしてほしいと思う。それから、今の朝ドラ『ごちそうさん』についての意見だが、材料にすごくお金がかかってるんじゃないかなと思う。鯛が山ほど出てきたり、主人公「め以子」さんの実家の洋食屋さんでは、大きなお肉の塊が出てきたり、そういう材料費も「私たちの受信料から出ているのかしら?」とか「あの鯛はどうなったのか?」という話が主婦の友達にとの会話に出てくる。梅もあれだけの準備する努力は買いたいと思うが、「鯛はもったいないな」という思いがあるので、その辺について聞きたい。
 それからもう一つだけ、『紅白歌合戦』ですが、何回出しても当たらない。なので家で見ますが、我が家では、見る歌手のところに丸をつけて空いた時間にお風呂に入る。それぐらい自分たちでしていかないと、わからない人は聞いてもおもしろくないので、そういう感覚で我が家は紅白を見ている。

【会場参加者】
 サブチャンネルのことで聞きたい。事前のアンケートにも書いたが、今、奈良に住んでいるので、夕方は『ならナビ』が放送されるが、同じ時間帯に例えば奈良以外のNHK京都とか神戸のニュース見たいと思っても、リアルタイムで同時には見られない。ケーブルテレビで、大阪の放送は見られたり、ダイジェストのようなものは見られても、近隣の情報を知りたいと思うときにリアルタイムで見られないのが残念に思うので、サブチャンネルで近畿4県とか三重県などのニュースをチャンネルで選択できるようにして見られるようにしてもらいたい。また、国会中継なども常にサブチャンネルで放送すれば、ほかの番組は通常のチャンネルで見られるので、そうしたサブチャンネルの有効活用ができないものか聞きたい。もう一点は、受信料の件で、先ほど生活保護に該当しない低所得者の対策のことについて意見があったが、国民年金などは、例えば「4分の3」とか「2分の1」とか「4分の1」とか段階的な減免というのがあると思うので、受信料にもそういう基準を応用できないのかと思った。

【会場参加者】
 希望ばかり3点あります。私は「イクジイ(育爺)」なので、孫と一緒に見られるニュース番組、以前、池上彰さんがやっていたような番組があったら、ありがたいというのが1点目。子供のころからNHKのファンをつくっていくということで将来につながると思うから。2つ目は、奈良には、奈良にしかない史跡とか、鑑真さんの話など、素材がたくさんあるので、ぜひ奈良を舞台にした「大河ドラマ」、「朝ドラ」をつくってほしい。3点目は、時々海外旅行に行く機会があるので感じた事について。飛行機の中で見られる日本の番組が非常に古くて、見るにたえないということはないが、もう少し何とかならないのかということ。それから泊まったホテルでは、欧米系、中東、あるいは中国系のテレビ番組は見られるが、NHKは残念ながらやっていなかったこと。NHKというより日本の局と言ったほうが正しいかもしれないが、こういうところもNHKが牽引役になってしっかり売り込んで受け入れていただけるようにしてもらいたい。3点とも希望ばかりだが、よろしくお願いしたい。

(小野副会長)
 『ファミリーヒストリー』は、不定期ということではなく、半年ごとに放送をしている番組です。今ちょうど放送をしている時期で、基本的に総合テレビの番組です。BSプレミアムで放送していたというお話をいただきましたが今ここですぐに確認できないのですが、藤原紀香さんを取り上げた回は、少し前の放送ですので、BSで再放送をご覧いただいたのだと思います。
 また、NHKにはネットクラブというインターネットのページがありますが、ご存じでしょうか? そこで例えば『ファミリーヒストリー』「藤原紀香」というキーワードを登録していただくと、再放送が決まったときにメールでお知らせする、というようなサービスもしていますので、ぜひご利用いただければと思います。
 それから紅白について何回はがきを出しても当たらないというご指摘をいただきました。大変申しわけございません。『紅白歌合戦』の観覧募集は大変な倍率でして、最近ますます応募数が増え、ことしも史上最高という話を聞いております。本当に大勢の方におはがきをいただきながら、ご希望にお応えできない方が大半だということで、おわび申し上げます。

【会場参加者】
 史上最高ということは、ニュースで放送したのか?

(小野副会長)
 それは放送していないかもしれません。

【会場参加者】
 ぜひ、そのことを放送してほしい。

(司会)
 それから、『ごちそうさん』での食べ物について、もったいないというご指摘もありました。

(小野副会長)
 鯛ですね。ドラマの筋書き上、ぜいたくな食材が出るということも多少あるかと思います。私どもは「消えもの」という言い方をしますけれども、恐らくドラマの撮影で利用したものは、捨てるということではなく、出演者やスタッフでいただくということもあろうかと思います。
 もう一つ、サブチャンネルの利用に関してご意見をいただきました。サブチャンネルについては、少し制限といいますか、必ずしも頻繁にはやらないようにしておりまして、例えば大リーグ中継が延びて別の試合が始まったときに2つに分けて放送するとか、あるいは台風の情報が必要なときに相撲も始まったときなど抑制的にやっています。理由の1つは、サブチャンネルの放送では両方の映像の解像度が落ちるということです。解像度を犠牲にしてやるべきものかどうかということもありますので、通常は1チャンネルに必要な電波を全て使って放送して、多少画質が落ちてもどうしても必要なときにサブチャンネルを使って両方ごらんいただくということにしています。
 それから、近隣のニュースに関してですが、例えばデータ放送から入るインターネットにつないだ「データオンライン」では全国の地域のニュースが全部見られるようになっております。それからインターネットの「NHKオンライン」では、地域放送は全て文字情報としては見られるようになっています。ぜひご利用いただければと思います。
 また、国会の件ですが、公共放送ですので、国会中継を放送するのは、私どもの大きな使命の一つと考えておりますので、それをサブチャンネルに移して別の番組を入れるという判断はしていないというところです。

【会場参加者】
 国会を全て、はじめから終わりまで、サブチャンネルにフルに入れたらいいのではないか。今、国会も全て中継してないので、全部見たいと思っている人は多いと思う。NHKに頑張ってもらいたいと思う。

(小野副会長)
 国会も開会期間中、非常に長い時間、審議が行われていますので、全てを放送するとなるとほかの番組にも影響が出てきます。また、今インターネットでは、国会そのものが委員会も含めて全て見られるようになっておりますので、そうしたものもご利用いただければと思います。

(司会)
 奈良の話題のドラマや「大河ドラマ」を放送してほしいという要望もありましたが、これについては、局長、いかがでしょうか。

(岩崎局長)
 奈良の「大河ドラマ」はなくて、京都の『八重の桜』とか、今度は黒田官兵衛で兵庫県、『平清盛』も兵庫県とか、奈良が外れていて残念だと思っています。みなさんと一緒に奈良から「大河」を出せるように頑張りたいと思いますので、ご支援よろしくお願いします。

(司会)
 ありがとうございます。ここで時間が参りました。海外でのコンテンツ展開をもっとしっかりしてほしいというご意見も、また、減免措置をもっと細やかにしてほしいという意見もいただきました。今日いたただいたご意見は全て記録していますので、しかと受けとめて今後の運営、活動に反映させていきたいと思っております。本日さまざまなご意見を頂戴して本当にありがとうございました。最後に、会全体を通しての感想、お礼を、経営委員の浜田委員長、井原委員、そして渡委員にお願いしたいと思います。

(浜田委員長)
 昨日、奈良放送局から「南部へようこそ」という地域放送について説明を受けました。私は、地域の活性化の問題は、奈良だけの問題ではなく日本全体の問題だと思っています。そういう意味でも地域、地方と公共放送のNHKがどう向き合うかということは、極めて重要な問題だと思っています。きょういただいたさまざまなご意見を、経営委員会に持ち帰り、議論に反映させたいと思います。本日はありがとうございました。

(井原委員)
 私にとって大好きで大切な奈良の地で、多くの視聴者のみなさまからいろいろなご意見、ご要望、またご叱声を伺うことができましたこと、幸せに思います。ありがとうございました。NHKは、冒頭説明させていただきましたように今、経営計画のもと実行に取り組んでいるところですけれども、ご案内のとおり現下、非常に変革厳しいメディア環境にございます。また、広く多様に変化する社会環境のただ中にもございます。その中で将来にわたってNHKが、公共放送としての使命を果たすために検討し取り組まなければいけないことは、まだまだ随分あると思っております。そのような中だけに、きょういただきましたお声の一つ一つ、そこに込められたお一人お一人のお気持ちは、大変貴重で示唆に富むものでございました。執行部とともに大切に受けとめ、今後の運営に生かしてまいりたいと思います。どうもありがとうございました。

(渡委員)
 先ほどからみなさまの大変率直なお話をお伺いすることができて、とてもよかったと思います。経営委員として、NHKの経営の話などいろいろな話を伺うようになって、公平・公正は、確かに大変重要なことであり、それを目指して一生懸命取り組んでいることです。みなさまのお話を伺うとともに、そういう日ごろの状況を少しでもみなさまにお伝えすることが、私たちの役目の一つではないかということも思いました。繰り返しになりますが、きょうは大変率直なお話を伺えて本当によかったと思います。このあと執行部と一緒に私たちもできることを、地道に進めさせていただきたいと思います。
 また、学生時代以来、何度も何度も来ている奈良で強く思ったことは、奈良という地域に根差した放送は日本全国に通用する、特に教科書で学んだもの、そういうものが日本全国に通用する、しかもそれは世界にも通用するということです。そういう意味で奈良という地域発の番組、あるいはみなさんの声を、どんどん発信する役割もNHKが果たしていけたらいいなということを今回、改めて強く思いました。厳しいお声もよく理解しているつもりですが、執行部も経営委員会も頑張ってまいりますので、どうぞ、よろしくお願いいたします。

 

 

<視聴者のみなさまと語る会in奈良>参加者当日アンケート

※全表の単位はすべて人数

質問1:性別

男 性 女 性 未回答
17 4 2

質問2:年齢

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70
0 0 5 4 2 6 6

質問3:今回のイベントを何でお知りになりましたか(複数回答)

放送(テレビ) 放送(ラジオ) ホームページ 新聞 知人 その他
5 0 16 0 3 2

質問4:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 未回答
9 8 2 1 2 1

質問5:一番印象に残ったコーナーはどこでしたか(複数回答)

経営重要事項 経営など全般 放送について トークショー 特になし 未回答
4 8 7 7 1 2

質問6:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 知っていた 知らなかった
1 12 10

質問7:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

理解が深まった 特に変わらない わからない その他
16 5 0 2

 

 

<アンケートに寄せられた主なご意見>

 

経営全般について

  • 日本文化を発信できるようなドラマ・ドキュメンタリー・バラエティー等のコンテンツ及び最高の放送に関わる技術(ハード・ソフト共)を「高値で売る」工夫をして、その利益を更にコンテンツ・技術の向上に使う事を望みます。
  • 受信料収納の現場では、成果主義や不安定な雇用形態で働いているのが現状です。これでは、視聴者の公共放送への理解促進を進める環境にないのではないでしょうか。安定した雇用環境を実現させるべきではないでしょうか?
  • 公共とは何かということを改めて考えされられた時間でした。受信者、視聴者が参加出来る番組が、これからも多くなることを願います。NHKが 国民にもっともっと愛着ある存在になるように!
  • 今のICT、放送環境に則った放送法の見直し、NHK受信料を強い罰則を伴う義務化へ、また経営委員は時の総理大臣でない他の民主的な方法の任命化へ、そのうえで「みなさまのNHK」を目指すことが本来の公平・公正な日本を代表する放送経営につながると考える。

 

放送について

  • 参加者から民族・人種・思想・信条などを問題とする発言があったが、公共放送は国民・市民の生命財産を守ることが最も大切な使命だと思います。 現在の中国・韓国との関係は、悪化する傾向にあると思いますが、戦争を 起こさないように国際地域の融和を進めるよう頑張ってください。
  • 世論を誘導しようとする意図の見える放送、特に民放で感じます。事実に基づかない放送、これも民放ですが、そのようなことのないようにしてほ しい。
  • BS総合の番組案内がわかりにくい。
  • 「坂の上の雲」の再放送があればうれしい。
  • 奈良局の今後の益々のご発展を祈念しております。
  • ニュース番組などは、東京の話題が占める割合が多いように思います。
  • 高額な韓国ドラマの買い付けを止める。今、日韓問題がある。
  • NHKニュースでお膳をひっくり返す画像がありましたが、これは絶対放 送してはいけません。来年はやめてください。
  • 11月6日に夜10時からジョン万次郎(『歴史秘話ヒストリア』)を見たが、実話とは異なっていた。本当のことをTVで放送してください。

 

運営、その他について

  • 時間が限られていることは理解できますが、質問の趣旨を踏まえたうえでの回答があまりなかったように感じた。公共放送として、特に災害時の情報の即時性は必要と思うし、その維持に努力をされていること、またそれが必要な事であることは感じています。我々受信料を払っている視聴者の知りたがっていること、そして知る必要があるもの、その趣旨を汲んだ放送作りを今後とも目指してもらえればと思います。
  • NHKにとって気まずい質問は、何一つご返答をいただけませんでした。(ex 異常な高賃金の件)
  • 年収1200万円のコメントが頂けませんでした。残念でした。
  • このようなイベントを、土曜日にしてもらって良かった。平日だと、仕事で参加できませんでした。
  • 経営委員、NHK職員の方と直接お話が出来る機会に参加できてよかった。愛されるためには、今のNHKに何が必要なのか、広い視野に立って、また、細部にわたって今一度見直してほしい。
  • 経営委員の方の語りが少し長過ぎるように思いました。今回の主旨は、視聴者の声を吸い上げるものだと思うので、時間を取り過ぎるのはあまり良くないと思いました。また、質問者の質問も長過ぎるので、出来れば事前質問票を用意してそれに回答するタイプにして欲しかった。
  • 事前アンケートで寄せた意見・質問が当日の渡された別紙にほとんど掲載してもらえたことが嬉しく、細かい部分まで配慮してもらえた事に御礼を申し上げます。このような小さな事も大切と思います。
  • 経営委員各氏も執行部の方もお疲れさまでした。シビアな意見にも丁寧に回答して感動しました。
  • 皆さん意見も厳しいですね。それはNHK側でしっかり考えてもらえばいい。私にとってはつまらない。もっとフランクに意見を述べたかった。かなり公平公正の公平さに不満を持っておられる方が多く集まられたように思います。
  • 今回、参加して本当に良かった。大変、満足しています。
  • こうした機会を設定し、多くの声を聞いて放送業務をされていると実感し、また大変だろうと思います。いい番組の制作を引き続き行われるよう、期待しています。
  • 難しい質問が多く、場違いな所に来てしまった感もあったが、思いきって主婦感覚での質問をさせていただきました。今までよりさらに意識してNHKに関心を持っていきたいと思います。
  • 3年前、モニターをさせていただきました。ほとんどのメンバーは代わっておられますね。
  • 式次第、事前に時間割を出すべき。時間割があれば、考えて発言できると思います。『視聴者のみなさまと語る会』ですが、全員の方と話が出来なかったと思います。
  • 本日はありがとうございました。
  • 「公平」を形にすることの難しさを痛感しました。非常に大変と思いますが、頑張ってください。また、奈良ならではの情報発信、心より期待致します。
  • 公開放送のチケットがインターネットで売買されているが、なんとかなりませんか?
  • 丁寧なお答えが聞けて良かった。
  • 会場に来る人の雰囲気等がつかめ、よい機会の場を得られた。奈良放送局が移転するようなので、移転先での設備が充実して、奈良局の放送が増えることを期待している。
  • とてもよくわかりました。
  • 1人1分以内というルールはほとんど守られない。本日、集まった視聴者も、公平・公正をうたいあげるなら、言われたルールも守って欲しかった。
  • 私はよく民間企業の株主総会に出席するが、株主の質問にも、くだらないものも多くあるが、今回の意見・質問も全然よくない。こんなレベルの質問では、「よりよくなる」にはほど遠いと思いました。私は社会人になるときから30年、NHK受信料を口座引き落としで払ってきた。営業員が毎月、徴収する仕組みは非効率なので、なんとかしてほしい。
  • 住田アナウンサー大好きです。ありがとうございました。
  • ドラマ制作の苦労話を聞くことが出来て、来場したかいがあったと思います。