トップページ  番組情報  情報WAVEかごしま  さつま狂句  2018年1月30日放送分

1月の兼題「踊っ(おど)」
(第四回 1月30日放送分)

さつま狂句

最後じゃろで 馬と一緒つ 婆あ踊っ
霧島市 細山田 妙子 さん

解説

(これが最後かもしれないからと、馬と一緒にばあさんが踊ったという意味です。)
キャスター:これはどんな祭なのですか。
寿星 :霧島市隼人町の鹿児島神宮初午祭だろうと思います。俗に春告げ祭と言われるそうです。季節的にもぴったりの句でした。
キャスター:最後かもしれないというのはどんな事なのでしょうか。
寿星 :この踊りは結構長い時間踊るので、お年寄りには堪(こた)えるかもしれません。足腰が痛くなって残念ながら今年を最後にするかなとの残念な気持ちを詠んだのでしょう。
集落の馬と一緒に、長年踊ってきた、おばあさんの寂しい気持ちがなんとも言えませんね。ジーンとさせてくれました。
キャスター:馬が踊るのですか。
寿星 :私も見たことがありますが、マンボのリズムに乗って馬が踊るのです。しっかり調教されているのですね。その馬にいとおしく寄り添って踊っている、優しいおばあさんが想像されます。
キャスター:お祭りを是非見てみたいですね。では、唱です。

<唱> 神宮ん杜も 寂無かち態
(ばあちゃんが踊らないと寂しくなるなあと、神宮の杜が嘆いているという意味です。)
現役は無理でも、踊りのコーチという大事な役目があります。まだ頑張りましょう。

※今日のポイント

「辞典などで、細かいところまで調べる」
今月の課題の「踊る」は、「踊りを踊る、他人にそそのかされて行動する」という意味ですが、飛び上がる、胸がわくわくする」という意味の「躍る」の句が沢山見られました。辞典にはちゃんと分かれて載っています。句を作る前にきちんと調べる癖を付けましょう。