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厚沢部町の老舗食堂 町の発展とともに歩んできた懐かしの味

  • 2024年4月16日

道内でも早くから交易や漁業が発展、文化面での進展も進んだ道南エリアに多く点在する老舗の数々。そんな老舗を深掘りし、道南の魅力をお届けするシリーズ、「ぐるっと道南 老舗めぐり」。
今回は、渡島半島の内陸にある厚沢部町の老舗にお邪魔しました。国道沿いにあるのが、こちら。創業127年の老舗の食堂です。

5代目になる、前井敏弘さんです。

店は町とともに発展してきました。明治19年、ニシン漁で栄えた江差と函館を結ぶため、北海道庁が厚沢部を通る道路を整備。町は賑わいはじめ、ニシンの運送業者目当てに開業したうどん屋が店の始まりと言います。

長い歴史の中で昭和になって名物になったのが、昔懐かしい黄色いルウが特徴のカレーライス。

加えるのは、小麦粉とスパイスをバターで炒めたカレー粉。炒めるとき、焦げないように低温でじっくり仕上げるのが、黄色いルウの秘密といいます。

去年の2月にはコロナ禍で一時休業しましたが、常連客から届いた手紙や電話に励まされ、再開。今は、夜だけの営業に縮小にしましたが、町の人たちに変わらずに愛されています。

さらに、営業をとりやめた昼の間は、町の若者に店舗スペースを貸し出し、ネパールカレー屋として営業。新たな試みで町を盛り上げながら、長い店の歴史を守っていきます。

前井敏弘さん(5代目)
100年以上やっている店、北海道でもそうそうある物ではないので、体が続く限りは、元気でいられて仕事ができる範囲でやっていきたいと思いますね。

町の人に支えられながら、変わらぬ味を守り続ける食堂。
厚沢部町に老舗あり!

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