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アイヌ工芸を多くの人に!白老町の女性たち

  • 2022年5月19日

こんにちは!「ほっとニュース道央いぶりDAYひだか」胆振日高担当リポーターの内部明日香です。道央・胆振日高の70市町村を訪ねて、その魅力をお届けする「ななまるMAP」では今回、白老町に取材に行ってきました!

まずお会いしたのは、アイヌの伝統的な雑貨を作っている山崎シマ子さんです。アイヌ刺しゅうを施したはんてんの制作作業を見せてもらいました。

山崎シマ子さん
「同じ文様でもその人その人によって違うし、糸の色でも違うからすごくおもしろいですよね。そういうところが魅力でやっていて楽しいですし、時間を忘れて無心になってできます。刺しゅうが完成したら、やっぱりきれいだなって思いますね。アイヌ工芸は好きとか嫌いとかじゃなく、もう習慣になっちゃっています。毎日仕事してなきゃ落ち着かないほうなので、買い物とか病院以外はほとんど縫い物をしています」

アイヌ文様の刺しゅうは華やかさが魅力ですが、山崎さんによると下準備が大変で、中でもデザインを考える工程が最も大変だということです。それにしても、ひと針ひと針丁寧に縫っていく音の心地いいこと!山崎さんの温かく朗らかな人柄も含めて、すごく癒されました。

次にお会いしたのは、先月28日に町内でアイヌ雑貨のお店をオープンした盛悦子さんです。町のチャレンジショップ枠を活用して、日常使いしやすいアイヌ雑貨を中心に販売しています。伝統的な工芸品をはじめ、Tシャツやアクセサリーなどすてきな雑貨がたくさん並んでいましたよ(^ ^)

盛さんになぜこのお店を開いたのか伺いました。

盛悦子さん
「地元の人たちがアイヌ文化を大事にしてアイヌ工芸を一生懸命作っているんですけど、白老町内で売れる場も十分にあるとは言えず、どんどんたまっていっていて。地元の人の利益になって、そして白老に来る観光客にも喜んでもらえるようなお店が必要だなと思ってこの店を開店しました。店には15人ほどの作り手が商品を持ってきてくれているんですけど、このように多くの品を出したいという人たちにその場を提供できることがうれしいです。白老の観光の特徴はやっぱりアイヌ文化を発信することなので、昔からアイヌ文化には関心がありましたし、私自身もアイヌ刺しゅうをしているので魅力を感じています。アイヌ工芸がさらに大きく広がっていくことが地域に住む人にとっても、アイヌ民族の方々にとっても、白老町の観光産業にとってもいいことじゃないかなと私は思っているんです」

盛さんのお店では、先ほどご紹介した山崎シマ子さんの作品も販売しています。

実際に作る工程を見せていただいたあとにお店に並んでいるところを見ると、山崎さんが丁寧に作業をしていた様子が浮かんできて温かみを感じました。この店にあるすべての商品には作り手がいて、その方の思いが詰まっているのだなと思うと、盛さんのお店は愛にあふれた場所なんだなーとほっこりしました(^ ^)
今回の取材を通して手仕事で作られる品々の魅力を再発見できたのと同時に、そうした品々を販売する場所を守ることも同じくらい大切なのだと学ぶことができました。お二人ともありがとうございました。それではまた!

前回の取材では華やかなSNSで注目されている伊達神社の話題をお伝えしました。こちらもぜひ併せてご覧ください♪

2022年5月19日

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