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【解説】室蘭市長選挙 3人の候補者の選挙戦を追う 「鉄のまち」の未来へ論戦

  • 2023年4月20日

今月23日に投票が行われる室蘭市長選挙。現職と新人、あわせて3人の争いとなっています。「鉄のまち」として栄え、かつては道内5番目の人口規模を誇った室蘭。現在、人口はピーク時の半分以下となっています。人口減少を食い止め、まちをどう活性化させるのか。候補者たちの選挙戦を追いました。(室蘭市長選挙取材班)


室蘭市長選挙 3人の争いに 現職に新人2人が挑む

室蘭市長選挙に立候補しているのは、届け出順に、いずれも無所属で、▽4期目を目指す現職の青山剛氏(45)、▽新人で元市議会議員の小田中稔氏(59)、▽新人で元道議会議員の川畑悟氏(52)の3人です。
現職に新人2人が挑む構図となっています。

3人による選挙戦となるのは1987年(昭和62年)以来、36年ぶりです。


青山剛氏

現職の青山剛氏。
市議会議員を経て33歳のとき、市長に初当選。4期目を目指します。

「12年間、国や北海道、市民ともたくさんのネットワーク、関係を築くことができた。室蘭のまちづくり、市民の喜びと安心につなげていきたい。市政を継続させていただきたい」

出陣式には自民党の国会議員なども出席し、国や道とのパイプをアピール。これまでの任期で関係を築いた経済界の支援も受けて組織固めを進めています。

この日、演説を行ったのは母校の大学前。まちの将来を担う若い世代の人材育成に経済界と協力して取り組み、地元での雇用確保も実現すると訴えます。

「洋上風力の拠点、ものづくり技術の拠点としての室蘭港、室蘭工業大学の知恵、ノウハウをいかしていこう」

まちの産業が持つ技術力を高め、新分野への参入も後押ししていくとアピールする青山氏。市外から人や投資を呼び込み、経済を活性化させると訴えます。

青山剛氏
「ゼロカーボンなどさまざまな注目を室蘭にいただいているので、さらなる投資を呼びよせながら産業をさらに育て、人口定住、若者が集まる、そんなまちづくり、お年寄りが安心できるまちづくりに繋げていきたい」


小田中稔氏

新人の小田中稔氏。
市の消防本部で勤務したあと、市議会議員を4期16年務めました。

「今の市政は市民の話を聞いていないのではないか。多くの市民が今の市政に失望して、閉塞感を持っている。今が変えるチャンスだ。今、変えなければならない」

市の職員でつくる労働組合などの要請を受け立候補。これまで現職を支えてきた重鎮の道議会議員も全面的にバックアップし、批判的な勢力の結集を図ります。

この日、演説会を開いたのは市内でも特に少子高齢化が進む地区。高校生までの医療費や給食費の無償化を進め、子育ての環境を充実させると訴えます。

「この室蘭を本当に元気したい。元気にするためには、子どもをもっと増やしていかなければならない」

人口の減少を食い止めるには変化が必要だと唱える小田中氏。市政により多くの市民の声を反映させ、いまの閉塞感を打破していくとアピールします。

小田中稔氏
「人口減少があって税収が減っていく中で、室蘭に対しての諦めというのは結構思っている人がいる。そうではない、自分たちの意見を市がちゃんと取り入れて、自分たちと一緒に行政がまちをつくっていく。明るい未来を目指していきたい」


川畑悟氏

新人の川畑悟氏。
大手ゲームメーカーで勤務したあと、道議会議員を1期務めました。

「大きな組織、大きな会社から推薦されたり支援されている候補から、皆様の目線で一生懸命動く候補に変えること、それが室蘭を今、変えることになる」

組織に頼らず選挙戦を展開。しがらみのない候補者だとアピールしています。みずからハンドルを握って市内各所を回り、演説会の準備も一から自分で行います。

まちの活性化には国や道の支援制度をより積極的に活用し、資金を調達する必要があると主張。専門の「資金調達チーム」の立ち上げを掲げています。

「関係するさまざまな省庁のサイトにアクセスして、情報、資金の調達情報を提供することによって経済をもっともっと活性化したい」

民間企業での経験を生かして、柔軟な発想でまちを活気づけたいと主張する川畑氏。市民1人1人が自己実現できる社会をつくっていくと訴えています。

川畑悟氏
「強い経済が優しい福祉を生む。新しく会社をつくったり、新しく事業を始めたりということを徹底的にサポートしたい。それぞれの人にあった仕事、自分が好きな仕事を見つけるようなサポートをできる室蘭にしたい」


投票日は23日

室蘭の次のかじ取りを担うリーダーは。投票は日曜日、23日です。

2023年4月20日

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