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そうだったのか テレビの電波「今年もドカ雪をどかせ!放送所の雪下ろし作業 2024冬」

  • 2024年3月4日

皆さんのご家庭にテレビやラジオの電波をお届けするための設備「放送所」。道北オホーツク地域の豪雪地帯の放送所はドカ雪が積もります。昨年に引き続き、今年のドカ雪との闘いぶりをご紹介します。

今年もドカ雪と闘う季節がやってきました。
昨年は道北の和寒TV中継放送所をご紹介しましたが、今年は名寄TV/FM中継放送所もご紹介します。

※今回の記事だけでも十分わかるように書きましたが、もしお時間があれば、昨冬にご紹介した「冬の放送所点検」もあわせてご覧いただくことをお勧めします。
そうだったのか テレビの電波「ドカ雪を下ろせ!冬の放送所点検」 | NHK北海道

雪上車編

雪上車について少しご紹介しておきましょう。

雪上車にも種類はあるようですが、NHK旭川局にある雪上車の運転席はこんな感じです。ハンドルではなくレバーで巧みな操作が必要になりますので、事前に訓練しておかないと上手く動かせません。ちなみに運転免許は大型特殊免許が必要です。

こちらは後部座席(貨物席)。運転席、助手席を含めて乗車定員は10名。
荷物は雪上車の上にも積めますが、荷物の量によっては乗れる人数はさらに減ります。作業内容に応じて荷物の量と作業に必要な人数を検討しておくことも重要です。

名寄TV/FM中継放送所編

アンテナにもいろいろ種類がありますが、名寄FMの受信アンテナは魚の骨のような形の「八木アンテナ」を使用しています。

大量の積雪で今にもアンテナが折れてしまいそう…。

局舎の屋根に登って長い棒を使って雪下ろし。
この作業は日中に行っていますので、当然、放送所からの電波を止めずに実施しています。勢いに任せて作業するとアンテナが破損して放送電波が途切れてしまうことになりますので、大変気を遣う作業です。下ろした雪が作業者自身に降りかかってくると、すごく冷たい!!

3名で1時間かけて作業終了。天候が良かったので比較的スムーズに作業を終えることができました。

和寒TV中継放送所編

除雪されていない麓から送信所まで約7kmの道のりを1時間かけて出向。

例年通り、局舎の上には巨大マッシュルームのような大量の積雪が…。

こちらは8名で作業。名寄TV/FM中継放送所のように1時間では絶対終わらなそう…。

雪庇を落としてみますが固くて落ちない!!
諦めて屋根上での雪下ろし作業に切り替え。

屋根から下ろした雪が多過ぎて、屋根の上からハシゴなしで降りられるようになりました!?この後、下ろした雪はちゃんと雪上車で除雪しました。

もちろん鉄塔も雪下ろし。局舎の屋根上より高い場所なので油断禁物です。

昼休憩前には一時雪が強くなり、お腹も空いて心が折れそうになりました。

結局、局舎と鉄塔を合わせて、昼休憩を挟んで約5時間かかりました。
これで春までは大丈夫だと思います。(その年によっては一冬に2回雪下ろしすることもあります。)

放送所がある限り、雪下ろしは毎年永遠に続きます。
今後も季節を問わず、みなさんのご家庭に安定した電波で放送をお届けできるように放送所を守っていきます。

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