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【ふるさと自慢】斜里町「今年もお帰りなさい さけ漁」

  • 2022年12月27日

世界自然遺産・知床の入口に位置する斜里町は道内有数のさけの漁獲量を誇ります。「さけ日本一のまち」ともいわれる斜里町のさけ漁について探ってみました。 (2022年12月放送) 

 

斜里町のさけ漁

知床海域では8種類のサケ科魚類がとれます。代表的なものに「シロザケ」「カラフトマス」「サクラマス」「マスノスケ(キングサーモン)」があげられます。
斜里町は2020年まで18年連続さけの漁獲量日本一を記録しました。2021年はその座を逃したものの、2022年は豊漁で返り咲きが期待できるとのことです。斜里町にはさけの産卵に適した環境の川がいくつもあり、漁具の改良や、科学的なアプローチによる網を張るタイミングなどによって、たくさんとれるそうです。前例にとらわれず常に新しいことに挑戦し続ける漁師たちが斜里町のさけ漁を発展させています。
さけの漁期は9月から11月の間です。ウトロ海域での漁獲高の8割を占める定置網漁業は春から準備が始まります。一つの定置網は約2kmにも及び、これに魚が溜まる部分の身網(みあみ)が3つ付きます。身網は高さ約60m、幅200mにもなるため、大型クレーンを使用して3カ月ほどかけて網の補修や調整を行います。潮がはやく急に深くなる海域のため、網の設置は潜水の訓練を受けた漁業者が行います。ウトロ海域には定置網が15ヶ統あります。ウトロ漁港での水揚げは1日500トンを超えることも少なくないそうです。

斜里町でのさけの保護活動について

斜里町では貴重なさけを保護する取り組みを行っています。養殖した稚魚の放流に加えて、魚道の設置などさけが自然産卵できる環境を作っています。
また斜里町では2015年より「しれとこテレワーク事業」をスタートさせ、町外から多くのテレワーカーを受け入れています。テレワーカーやワーケーショナーを対象に、さけの遡上を通じて自然との共存を学ぶ「SDGs遡上見学会」を開催しています。

ウトロ鮭テラス

ウトロ漁港での水揚げを多くの方に見てもらおうと、2016年に「ウトロ鮭テラス」がオープンしました。休漁となる冬季以外は自由に見学することができます。さけの漁期には、ダイナミックな水揚げの様子を見ることができます。

編集後記

町には「さけ日本一のまち」の看板が掲げられています。さけ漁が町の誇りであることを強く感じました。道の駅で購入したさけの切り身は肉厚でしっかりとした味でした。近年ではブリなどが多くとれるそうです。これから町の新たな名物になるかもしれません。
皆さんぜひ斜里町に来て、さけを見て、味わってください!

旭川放送局 高野陽平

 

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