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【解説】札幌市長選挙 告示まで1か月切る 立候補予定2人の主張は?

  • 2023年2月27日

“春の政治決戦” 統一地方選挙。前半戦で行われる札幌市長選挙は告示まで1か月を切りました。立候補を表明している現職と新人、それぞれの主張は?(札幌放送局  三藤紫乃)


任期満了に伴う札幌市長選挙。これまでに3期目を目指す現職の秋元克広氏と新人で市の元市民文化局長の高野馨氏が立候補を表明しています。

現職の秋元氏を立憲民主党と新党大地が推薦。国民民主党が道連として支持するほか、自民党の札幌市連と公明党の札幌総支連も支持を決め、与野党が相乗りで支援します。

秋元克広氏
「感染症、エネルギーなどをはじめとした物価高騰といった新たな課題に札幌が直面している。北海道のよさを背景にした札幌の強みを再生していきたい」


一方、新人の高野氏は冬のオリンピック・パラリンピック招致反対を掲げ、代表を務める政治団体「オールさっぽろ」から立候補。市議会議員選挙にも公認候補を擁立し、連動して選挙戦を戦う方針です。

高野馨氏
「公約としては、いつも言っているとおり、2030年の札幌冬季五輪の招致反対。住民投票の実施を掲げる予定で、みんなで一丸となって頑張っていきたい」


現職と新人、立候補を予定する2人の主張を読み解きます。


主張比較①冬季五輪・パラ招致

市長選挙では、オリンピック・パラリンピック招致が大きな争点となることが予想されます。
大会招致を目指す秋元氏は、東京大会をめぐる事件を受けて、PR活動は当面、休止していますが、今後、運営体制の透明化を図るための改革案を示し、市民の理解を得て招致を進めたい考えです。
一方、反対を掲げる高野氏は、招致の賛否を問う住民投票を実施して市民の意向を確認するとしています。そのうえで招致活動からの完全撤退を公約に掲げています。

秋元氏にとっては支援を寄せる経済界が強く後押ししてきた招致です。一方、高野氏はこれにストップをかけるために立候補を決意したわけで、両者を分ける最大のポイントとなります。


主張比較②除排雪・大雪対策

私たち市民の生活により密接な課題についてもみていきます。
まず、除排雪・大雪対策です。
昨シーズンの大雪を受けて、秋元氏は新年度の予算案に過去最大の除雪費を計上。積雪に応じて「フェーズ」を分け、排雪の前倒しなどを行う体制を導入した実績もアピールします。
これに対し高野氏は、生活道路の除排雪について市の直営に切り替えるという案を打ち出しています。除排雪の強化に向けて職員の確保や育成にも取り組むとしています。


主張比較③丘珠空港

さらに、まちづくりです。
市内にある丘珠空港について、秋元氏は滑走路を延ばしてジェット機が年間を通じて発着できるようにする計画をまとめ、国に実現を働きかけています。
一方の高野氏は、反対の声があるとして延伸の計画は凍結するとしています。空港は隣の石狩市に移転させ、新たな交通システムを整備して市営地下鉄とつなぐことを検討するとしています。


主張比較④札幌ドーム

プロ野球・日本ハムの本拠地移転後の札幌ドームについても、2人の主張は異なります。
秋元氏は、市がまとめた将来計画を推進する立場です。観客席を仕切って中規模のイベントにも対応できるようにして稼働日数を増やし、収益を確保する考えです。
これに対し高野氏は、移転後も一部の試合を札幌ドームで続けるよう日本ハム側と交渉するとし、将来的には民間への払い下げも検討するとしています。

今回の札幌市長選挙では、このほか、共産党も支援する独自候補を擁立する方針です。
札幌市長選挙の告示は3月26日、投開票は4月9日です。

2023年2月27日

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