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2022年4月 帯広市長選挙 現職・米沢氏が4選果たす

  • 2022年4月18日

現職と新人、合わせて3人の争いとなった帯広市の市長選挙は4月17日に投票が行われ、現職の米沢則寿氏が新人2人を抑えて4回目の当選を果たしました。

帯広市長選挙の開票結果です。
▼米沢則寿(無所属・現)当選 2万9518票
▼小森唯永(無所属・新) 2万3279票
▼西川泰史(無所属・新) 9023票
現職と新人、合わせて3人の争いとなった帯広市の市長選挙は、現職の米沢氏が元市議会議長の小森氏ら新人2人を抑えて4回目の当選を果たしました。

米沢氏は帯広市出身の66歳。
大手機械メーカーを経て投資運用会社の役員を務めたあと、2010年(平成22年)の市長選挙に立候補して初当選し、現在3期目です。

今回の帯広市長選挙は、米沢氏の3期12年の市政運営に対する評価が最大の争点となりました。
選挙戦で、米沢氏はみずからが提唱した食と農業の地域振興策「フードバレーとかち」を通じて農業を成長産業に押し上げたと実績をアピールし、市政の継続を訴えました。
そして、自民党や立憲民主党、日本維新の会の一部議員らからの支援も受けて選挙戦を展開しました。
その結果、与野党各党の支持層のほか、無党派層からも支持を集め、4回目の当選を果たしました。
投票率は45.51%で、過去最低だった前回・4年前の選挙を0.67ポイント上回りはしたものの、低迷しました。

米沢氏は「厳しい戦いだったが勝ち抜くことができた。これからの4年も帯広のかじを取れという負託をいただき、身が引き締まる思いだ」と述べました。
そのうえで、「これまでの3期12年の延長ではなく、新しい未来に向けて精いっぱい頑張りたい。十勝・帯広には前を見て、地に足を付けて、夢を見る人たちが似合う。その先頭に立って、この地域がさらに輝けるよう、子どもたちにすてきな未来を渡せるよう頑張りたい」と述べました。

敗れた2氏は

小森氏は「市政を変えたいという強い思いで臨んだ。選挙には敗れたが、私のやったことには意義があったと思っているし、理解をしてくれる市民が多くいた。今後は一市民として市政を見守っていきたい」と話していました。
西川氏は「経験のある2人を差し置いて分に投票してくれた人がいたということは重いことだと思うし、何かを訴えたいのだと思う。米沢市長には、次の4年間で常日頃から市民の声を聞く機会を設け、頑張っていただきたい」と述べました。

問われる4期目の米沢市政

米沢氏の3期12年の市政運営に対する評価が最大の争点となった今回の選挙。
NHKの出口調査では、これまでの米沢市政を「大いに評価する」または「ある程度評価する」と答えた人は合わせて66%という結果でした。

米沢氏はこの12年間、食と農業の地域振興策「フードバレーとかち」を旗印に掲げ、十勝産食品のブランド化や農業を成長産業に押し上げることに力を入れてきました。
選挙戦では、新たに整備される高速道路を活用して帯広を「食の備蓄・物流拠点」にする構想などを掲げ、市政の継続を訴えました。
十勝・帯広の産業をさらに発展させていくうえで、この12年の実績、そして今後に向けて掲げた政策が有権者から評価された形です。
一方、出口調査では、前回・4年前の市長選挙で米沢氏に投票した人のうち、今回も米沢氏に投票したという人は60%台後半にとどまりました。
前回得た支持の3割程度は新人2人に流れた格好です。
また、新人の小森氏が争点として掲げ、批判を強めていたごみ処理施設の建て替え計画については、米沢氏が進める「移転して建て替え」を支持した人は25%にとどまりました。

小森氏が訴えた「現在地での建て替え」は42%にのぼったほか、「建て替えは必要ない」と答えた人も33%いました。
今後4年間の市政運営では実績を評価する声の一方で寄せられたこうした有権者の意識にも耳を傾けながら、いっそう丁寧な議論のうえにかじ取りを担っていくことが求められています。
(帯広放送局 前嶋紗月記者)

帯広市長選挙2022の特設サイトはこちら

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