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約8年間ありがとうございました!

  • 2024年3月29日

こんにちは。道北・オホーツク担当キャスターの舛川弥生です。 この春、キャスターを卒業することになりました。 8年余り、オホーツク地方をはじめとした北海道の皆さまに、取材や放送を通じてお世話になり、本当にありがとうございました。 

2015年 キャスター1年目

関東出身の私。
2015年に初めて北見を訪れたとき、暴風雪のタイミングと重なって女満別空港が閉鎖され、北国の厳しさを感じたことを思い出します。
しかし、たくさん降る雪ですら、当時の私には魅力的に映りました。
サラサラのパウダースノーでどうやって雪だるまを作ろうかと苦戦しました(笑)
見るもの食べるものすべてに驚き、まるで毎日が北海道旅行。
自然豊かなオホーツクの魅力にどんどん引き込まれていきました。

北海道で結婚・子育てを経験して、皆さまに届けたい話題も変わってきました。
オホーツクに住んでいるからこそわかる暮らしに密着した情報、そして将来のオホーツクのために尽力する地域の皆さまの姿を伝えようと、取材を続けてきました。

キャスターの仕事は多岐にわたります。
画面に出て伝えるのは最後の一瞬です。
どんなことを伝えるかリサーチして、取材相手の方に多くのことを尋ねてから撮影に。
1人でカメラを持って現場まで行ったこともありました。
撮ってきた映像素材を、編集スタッフとアイデアを出しながらつないでいきます。
原稿はどんなことばを選んだらわかりやすいか。
何時間もカメラを回しても、放送時間には限りがあるので厳選しなければなりません。
取材に応じてくださる方、そして番組をつくる仲間とともに毎回放送を出していました。
「ひとりじゃない」という安心感から、8年余り、キャスターとして仕事を続けることができました。

『ひとりじゃない』と強く思う出来事が、新人の頃にありました。
スタジオでマイクの音量チェックをしていたとき、音声の担当者から「そんなに大きな声でしゃべらなくていいよ、こっちで調整するから」と言われたことがあります。
当時の私は原稿を読むとき、ハッキリと大きな声でしゃべらなくては、と強く思っていました。
しかし、マイクの音量は、技術の力で自由に調整ができます。
ふだんおしゃべりするようなトーンで、いつも通りの声の大きさで話すのが、一番伝わる話し方なのです。
カメラを回す、音量の調整をする、放送時間を管理する…ひとりだけでなく、さまざまな役割の人たちがそれぞれの仕事をキッチリすることで、日々の放送を皆さまに届けられていると強く感じました。

反対に、孤独な瞬間もありました。
私は中継を担当することが多く、現場から生中継でイベントや季節の風物詩をお伝えしてきました。
大空町の芝桜や、北見厳寒の焼き肉まつり、工場などの現場、学校で生徒たちと-。
生中継は現場の様子をありのままに伝えられますが、一発勝負でやり直しはできません。
大勢のスタッフに囲まれていますが、マイクを握る私が失敗したら放送はストップするというプレッシャー・責任から、孤独を感じていました。
しかしそのドキドキや孤独を乗り越えて無事に中継を終えたとき、最高の仕事ができたという喜びで満たされます。
そして打ち上げで仲間と飲んだお酒の味は忘れられません。

この8年余りで、自分自身で解決しなければいけないさまざまなことを経験した一方、多くの人と協力して1つのものを作り上げる大切さをも学ぶことができました。
これからもそのことは変わりません。
どんな場面でも、家族や周りの人と支え合い、助け合っていけると、自信を持って言えます。

そして地域の皆さま。
私は街中でよく「NHKの人だ!テレビ見ています!」と声をかけていただきました。
そうした声がとてもうれしく、仕事の活力になっていました。
一度、マスクをしてメガネに帽子と、あまり見られたくないようなラフな格好で買い物をしているときに声をかけていただいたことがあります。
それだけ地域の皆さまは番組を熱心に見てくださっていると感じました。
毎日の生活に欠かせない放送になっていたのであれば、うれしく思います。
北見局のキャスターとして、オホーツク地方の皆さまの近くで仕事ができたことは、私の財産です。
これからも家族とオホーツクで暮らしていますので、温かく見守っていただけると幸いです。
8年余りの多くの出会いに感謝しています。
皆さま、本当にありがとうございました!

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