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先輩たちの思いを胸に 札幌東商業・女子ソフトボール部

  • 2023年7月19日

7月22日から開幕する、高校スポーツの祭典『インターハイ』。
今年は36年ぶりに、北海道で行われます。
そのインターハイに、ソフトボール女子で出場を決めているのが、札幌東商業です。

 部員は16人。小学校からソフトボールを行ってきた選手、中学時代は野球を行っていた選手、高校から始める人など、ソフトボール歴は様々です。 

チームの持ち味は、バッティング

チームの持ち味は、『バッティング』です。地区大会を含めた北海道予選7試合の1試合平均得点は11得点。打ち勝つ試合が目立ちました。

(相澤珂子キャプテン)

そんなチームの中心選手は、キャプテンの相澤珂子選手・3年生。チーム唯一の左バッターで、打順は中軸の3番を打ちます。北海道予選7試合の打率は、.478。13打点の活躍でした。

(宮塚心春選手)

その相澤選手の後ろを打つのが、4番の宮塚心春選手。予選7試合で.667 17打点と驚異的な数字を残しました。

チームの中心は、相澤・宮塚コンビ

(手前・相澤選手、奥:宮塚選手)

打線では、3・4番としてチームの中軸を担う2人ですが、守備ではバッテリーも組んでいます。相澤選手がエースピッチャー。宮塚選手はキャッチャーです。
さらに、この2人。中学時代もチームメイトで、中学3年生の時に『高校3年生で北海道インターハイが行われるから、高校で一緒にインターハイに出よう』と言って、一緒に札幌東商業に入学してきました。
中学時代は、同じ石狩市のチームに入っていた2人。今回のインターハイのソフトボールの舞台が、その石狩市。2人が中学時代から使用していたグラウンドでインターハイができる喜びも口にしていました。

去年のインターハイの悔しさ・・

そんな2人が引っ張る札幌東商業ですが、今年のインターハイは、地元・北海道開催であること以外に、もう1つ特別な思いがあります。
去年、23年ぶりのインターハイ出場を決めて、歓喜に沸いた札幌東商業。相澤選手や宮塚選手も当時2年生でレギュラーだったため、初めてのインターハイを楽しみにしていました。しかし、インターハイ初戦の朝、選手が発熱。大会規定により、チームは初戦のグラウンドに立つことは許されず、無念の不戦敗となりました。

(相澤珂子キャプテン)

相澤選手)去年、インターハイ出場を決めた時は人生で一番うれしいくらいで、初めてうれし泣きして、本当にうれしかったんですけど。結局、インターハイの場所・高知まで行って、コロナの影響で出られなくなってしまった。この1年間ずっと辛い思いが残っていました。

忘れられない先輩たちの姿・・

相澤選手は、新型コロナの影響で戦えずして高校最後の大会を終えた当時の3年生たちの姿が、今も忘れられないと言います。

相澤選手)3年生は私たちよりも全国大会に行けたことの喜びは大きかったと思うし、私たちよりも倍、悲しいし、悔しかったと思います。絶対に私たちよりも悔しかったはずなんですけど、私たちの前では涙とか見せずに、しょうがないよって笑って声をかけてくれたのが残っています。3年生が『誰のせいでもない』と、周りにプレッシャーにならないように、そういう声掛けをしてくれたんじゃないかなと思う。

(村上彩絵 前キャプテン)

去年のチームのキャプテン村上彩絵さんです。
この春高校を卒業しましたが、卒業後も後輩達の応援に駆け付けるなど、後輩達を気にかけてきました。去年、後輩たちの前で涙を見せなかった理由を語ってくれました。

村上さん)試合をしたかったというのが一番大きかったので、今まで支えてきてくださった人たちに結果でお返ししたかったのが、それを見せられなかったのが一番悔しかった。誰のせいでもないというのはわかっていたし、私がここで泣いてしまったら、責任をみんな感じちゃうと思うし、これからも後輩たちのソフトボールがあるので、弱い姿を見せたくなかったので涙はこらえました。そのあと部屋に戻って、3年生だけ集まって、みんなで悔し泣きをしました。

(足立猛監督)

足立監督)去年の出来事を、自分もそうですけど、こういうことも与えられた試練なんだということを理解しようっていうことですね。こういう試練も乗り越えていくのも部活動をやっていく上での目的・目標の1つでもあるので、この気持ちを大事にして、つらいことを乗り越えた先にあるものを目指していこうっていうことを新チームになってからやってきました。

恩返しのインターハイへ・・

相澤選手)去年の困難があったからこそ、今年にもつながったのかなと思うので、3年生にもぜひ私たちがインターハイでプレーしている姿を見てもらいたいです。
やっぱり北海道という地元の開催なので、去年の先輩たちを含めて、今までお世話になった方々にプレーを見せられる最高のチャンスだと思っているので、チーム一丸となって最後まで私たちらしい笑顔で全力プレーができたらなっと思います。

札幌東商業・女子ソフトボール部については、
7月19日(水)放送の『ほっとニュース北海道』の中でも詳しくお伝えします。

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