台湾から道東に熱視線 日常がもっと見たい！
- 2023年6月12日
なんと今、台湾で道東ブームが起きている！ そう教えてくれたのは、道東で活動する一般社団法人・ドット道東の中西拓郎さんです。
道内に30組ほどいるローカルフレンズのみなさんに最新のローカル事情を教えてもらう「ローカルフレンズニュース」。今回はインターナショナル編です！
今や道東のいたるところで見かける、こちらの１冊のガイドブック。
中西さんたちドット道東が3年前に発行した「アンオフィシャルガイドブック.doto」です。
ページを開くと、「足寄町でのホームパーティー」や「花咲線沿線の暮らし」など、かなりニッチな情報が満載です。
実は中西さんたちが膨大な手間と時間をかけて制作したこのガイドブックが、約3,000キロの距離を越えて台湾の中心地・台北に届き、道東ブームを巻き起こしているのです。
この日開かれていたのは、「アンオフィシャルガイドブック.doto」中国語版の出版イベント。
会場となった台北の書店の前には、長蛇の列ができていました。
なんでも、チケットは即日完売だったそう。
イベントには100名以上が参加。すごい熱気が巻き起こっています。
「道東！ 来月、行くつもりです！」
台湾の方々の口から「道東！」という言葉が普通に出てくることが驚きです。
さてステージに、この本を熱烈に紹介する人が現れました。
「これは市井の人々の物語です。そこに暮らす人たちが特別だと思うものが書かれています。北海道の暮らしや考え方を知りたいと思う方にはぜひお勧めしたいです」
台湾出身の黄晴渝（こうせいゆ）さんです。
肩書は北海道インバウンドコミュニケーター。台湾など中国語圏に、北海道の魅力を伝える仕事をしています。
フェイスブックには17万人、ほかのSNSをあわせると20万人以上のフォロワーがいる、北海道情報の強力な発信源です。
そんな黄さんですが、最近、台湾の人たちの北海道への関心が「有名観光地から日常へ」と変化していることを感じてきたそうです。
そんな中、北海道でたまたま買ったのが中西拓郎さんたちのガイドブック。
出版したら絶対に台湾で売れると猛プッシュして、出版を後押ししました。
今回の出版イベントで黄さんは、中西さんたちがこだわってきた「日常」の豊かさ、住んでいる人から見た北海道の魅力を伝えました。
すると参加者からは……
来場者
「中西さんたちの活動は、とても興味深いです」
「北海道は昔、家族で行きましたが都市部ばかりでした。今回、道東の豊かな自然に興味を持ちました」
こうした台湾からの熱視線を受けて、ガイドブックを制作した中西拓郎さんは驚いている様子。
中西拓郎さん（ガイドブック制作）
「コウさんがたまたまガイドブックの日本語版を買ってくれたことがきっかけで台湾との交流が始まり、とても驚いています。住んでいる人目線で集めた情報を読んで、実際に来てもらいたいです」
他にも、会場からは「ありきたりな観光ガイドはいらない！」という声も聞かれ、黄さんの言う「有名観光地から日常へのシフト」を目の当たりにしました。
ローカルの豊かな日常を、丹念に取材してきた中西拓郎さんたちドット道東。その熱量は、世界へと広がっています。
2023年6月8日放送 ローカルフレンズニュース
