NHK札幌放送局

函館の「バル街」 イベント復活への思い

道南web

2023年6月14日(水)午後5時21分 更新

函館で3年半ぶりに復活した飲食イベント「バル街」。その舞台裏にある、飲食店の思いに迫りました。

函館・西部地区を1日限りの「バル街」に!
2023年5月20日。函館の西部地区に約4000人の客が集まりました。
この地区の57店が参加する1日限りのイベント「バル街」です。

「バル街」は、飲食店をはしごして味比べを楽しむチケット制のイベントです。半券1枚で、1店舗につきドリンク1杯とつまみ1皿を交換できます。

このイベントの発起人となったのが、スペイン料理店を経営する深谷宏治さん。イベント当日は、自分の店の生ハムを客にふるまいます。

深谷さんがこのイベントを始めたのは2004年。スペインのバルのにぎわいを函館で再現したいと、飲食店仲間に声をかけスタートしました。
その後、西洋風の街並みを楽しみながらおいしい料理やお酒を味わえると評判になり、全国からもお客さんが来るように。函館で20年続くイベントになりました。

「バル街」参加店の悩み
「バル街」は2019年の秋以降新型コロナウイルスの影響で中止をしていて、今回が3年半ぶりの再開です。しかし、今回の参加店は前回から19店減少。その理由は店の廃業や人手の不足だと深谷さんは言います。

深谷宏治さん
今回参加できないという店に聞くと、スタッフがちょっと揃わないという方がけっこう多いですね。
一緒に肩を組んできた、今回も当然やるだろうなと思った店から「今回は参加できない」と言われたときには、「大変なんだな」という気がしました。

イベントの前日、深谷さんが気にかけて向かった店があります。参加店の一つである井川隆利さんの喫茶店です。

今回のイベントにはスイーツで参加すると決めた井川さんですが、思ったように準備が進まず悩んでいました。
用意するケーキの数は400個。それを、自分を含めたスタッフ3人で作らなければならないのです。

井川さんは普段の営業でも人手不足を感じることがあると言いますが、人手を増やせない理由があります。コロナ禍で借り入れた融資の返済がことしから始まるためです。

井川隆利さん
うちの場合は、借り入れの返済が7年間なんですよ。これから7年間毎月決まった額を支払っていくことになるので雇用がしにくくなっていますね。もうやっぱりギリギリの人数でやるしかないような感じです。

「バル街」を通して、飲食店も元気になってほしい
準備を重ねて迎えたイベント当日、井川さんの店にも多くの客が来ました。昼から始めた店は休む間もなく夜の10時まで続きました。

コロナ禍の影響が残る中で復活した「バル街」。発起人の深谷さんは、今回のイベントを通してお客さんだけでなく飲食店にも元気になってほしいと願っています。

深谷宏治さん
バル街の日は、やればやるほどお客さんが喜んでくれるので、自分たち飲食店にとっても楽しいイベントだと思っています。今回のバル街を通して元に戻るためのエネルギーを感じてもらえればいいかなと、ぼくは思っています。

函館・西部地区の「バル街」は、ことしの9月に次回の開催を予定しているということです。

<取材した函館局ディレクター>
荻野 智也
2019年入局。東京での勤務を経て、2021年11月から函館局へ。道南への新たな移住者として、地域の魅力を知り尽くすことが目標。

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