旧函館区公会堂についてどのくらい知っていますか?
- 2023年10月27日
11月3日に「はこだて検定」が開催されるということで、はこだて検定に出るかも?という所をはこだて検定上級に合格した方に聞いてきました!はこだて検定を受けない方も、いくつかクイズがあるので、ぜひ考えてみてくださいね^^
案内役はガイドの三浦由利子さん
案内してくださるのは、外国人観光客にもガイドをしている三浦由利子さんです。函館の観光名所のひとつ、「旧函館区公会堂」について教えてもらいました。
旧函館区公会堂の特徴
明治 43 年(1910 年)に完成した旧函館区公会堂は、明治後期の洋風木造建築を代表する建物で、国の重要文化財にも指定されています。
2021年に保存修理工事が終わりました。
建築様式は、植民地時代のアメリカのコロニアルスタイル。左右対称に建てられ、ギリシアのコリント様式の柱頭には飾りがあり、その柱がバルコニーを支えています。
ただ、西洋風とは言っても、この建物は日本人による設計、宮大工さん達もみな日本人で外国人の指導は受けていなかったそうです。
さて、ここで問題!
Q.元町公園の上に建つこの旧函館区公会堂は、海側から函館山に向かって伸びる坂の上にありますが、何という坂でしょうか?
答え:基坂
昔は坂の上に箱館奉行所があるなど政治経済の中心だったため、お役所坂、 御殿坂とも言われたそうです。
旧函館区公会堂の目的
旧函館区公会堂は、町会所や商業会議所の事務所として使われるために建てられました。明治40年(1907)8月の大火により町会所と商業会議所が焼失してしまったためです。ただ、大火直後により、人々は自分の生活で精一杯でなかなか寄付が集まらなかったといいます。
ここで問題!
Q.公会堂の建設資金の多額の寄付をしてくれた人は誰でしょう。
答え:相馬哲平
総額で約5万8千円のうち、5万円を寄付してくれました。
旧相馬家住宅もここのすぐそばにあり、国の重要文化財の指定を受けています。
旧函館区公会堂の館内
旧函館区公会堂の一階にはビリヤード台が置かれ、球戯部屋として使用されていたそうです。現在は展示部屋となっています。
大食堂や小食堂、商業会議所の会議室がいくつかありました。また、洞爺丸台風の際には大食堂で海難審判が開かれました。大きな建物ゆえの様々な用途で利用されました。
2 階に上がると、明治 44 年(1911 )に大正天皇が 皇太子の時に行啓された際に使用した寝室や貴賓室の家具がそのままの状態で残されています。
2 階大広間は、高さ約6メートル、130坪もあります。柱がなく、かまぼこ型の天井を壁面とカーブがかかった梁で支えています。
音楽会、舞踏会、講演会、展示会など様々な行事や催物に使われました。
床材のリノリウムは、濃茶色地に薄茶色の斜め格子柄の寄木風デザインです。保存修理工事の際に復元されました。
また、天井の周りが空洞になっていて透かし穴があります。この空洞のお陰で、大広間は音響効果が抜群なんだとか。手を叩くと大広間中に音が響き渡ります。
大広間からはバルコニーに出ることができます。
バルコニーからは函館港や横津連山が一望できます。
最後の問題です!
Q.函館港は“天然の良港”として古くから函館の発展に貢献してきましたが、この湾の形を何と呼ぶでしょうか?
答え:巴の港
海岸が深く入り込んで、安全で広い良い港でした。函館市の市章にもなっています。
みなさんは何問正解できましたか?