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未踏峰への挑戦 ヒマラヤ地図

  • 2023年12月14日

ルート紹介

今回は、未踏峰ジャルキャヒマールふもとのベースキャンプにむかうキャラバンルートを写真とともにご紹介します!最初の集落は標高869m。そこから徐々に高度を上げながら10日間かけて4567mのベースキャンプを目指します。同じ季節ですが、標高によって、見える風景が全く異なります。緑のある風景から、雪に覆われた氷河帯の風景へと徐々に変化する様子を写真とともにお楽しみください! (ディレクター:小林美月)「未踏峰への挑戦~野村良太のヒマラヤ日記~」NHKプラス配信中

4/6(木)出発
Machhakhola(マチャコーラ)<標高869m>

①集落の朝ごはん

この子が食べているのはチャパティというネパールの薄いパン。この集落の人々は、主にトレッキング客のための宿経営と農業で生計を立てています。この日、7時に集落を出発するときに家々はちょうど朝ごはんの時間を迎えていました。

②崖を切り崩して作った道

ヒマラヤふもとの集落からは徒歩で10日間かけてベースキャンプを目指します。今までは山岳民の集落をつなぐ細い生活道路しかありませんでしたが、現在は新しい道路の工事が進んでいます。写真の道も今まさに崖を切り崩して作っている道路で、そのうち車も通れるようになるとのこと。ネパールの山岳地域に押し寄せる開発の波を感じました。

③荷物を運んでくれるロバ

目指すべースキャンプは4567m。高所を歩くのは想像以上に体への負担がかかります。そのため、荷物はロバに運んでもらいます。1匹のロバに積める荷物はなんと60キロ!そのおかげで、わたしたちが自分で背負うザックは10キロくらいに軽減されました(ロバに感謝!)。しかも、わたしたちが10日間かけて進む道のりを、ロバ隊はなんと4日で進みます。驚異的なスピードです。

⌂ JAGAT(ジャガット)に宿泊<標高1340m>

4/7(金)

④ネパールの定食「ダルバート」

道中、山岳民の集落でお昼ご飯を食べたり、宿泊したりします。登山隊が毎日食べていたのが、このダルバート。ダルは豆のスープ、バートは白いごはんを意味します。同じダルバートでも、標高によって味がだんだん内容が変化します。写真のダルバードは野菜も肉もついていて豪華ですが、標高が高くなるにつれて、食材を生産したり、他の場所から運んでくるのが困難になるため、だんだんおかずが減っていきます。なので、標高が低い集落のダルバートの方がおいしいんです笑

⌂ Deng(デング)に宿泊<標高1860m>

4/8(土)

⑤谷底を流れる大河

大河に沿ってひたすら北上して歩き続けます。このあたりはまだ木々が生い茂り、緑がきれいです。日中は日差しが照りつけて歩くだけで汗だくですが、日が沈むと途端にダウンが必要なくらい寒くなります。

⌂ Ghap(ガップ)に宿泊<標高2120m>

4/9(日)

⌂ Sho(ショー)に宿泊<標高2880m>

4/10(月)

⑥山岳民の村と8000m峰・マナスル

正面にどーんと大きく見えているのが世界8位の高峰マナスル(8163m)。実は1956年にこの山の初登頂を果たしたのは日本の登山隊でした。ヒマラヤ山脈に残されている未踏峰は100座を越えています。まだ誰も行ったことのない場所がこの世界には残されている、そう考えるとなんだかロマンを感じますね。

⑦チベット仏教の仏塔

中国との国境付近の集落・サマの外れにたたずむ仏塔です。ここはチベット仏教の文化圏になります。お経が書いてある「マニ車」を回しながら歩きます。このマニ車、回すのには結構な力が必要なんです。標高3500mで激しい動きをするのは結構大変!すぐに息切れしちゃいます。でも、登山の安全を祈願してしっかり回しながら進みました。

⌂ Sama(サマ)に宿泊<標高3520m>

4/11(火)

⑧標高4200mの氷河湖

標高3500mを越えると、呼吸がしにくかったり、少し頭痛がしたりと、体が酸素の薄さを感じるようになります。そこで行うのが高所に体を慣らすためのトレーニング、高所順応です。一日で一気に標高が高いところまで登り、また戻ってきて体を休めます。この氷河湖は、高所トレーニングでマナスル山塊を登ったときに出会った風景。トレーニングとはいえ、こんな景色に出会えるなんて、ぜいたくです。

⌂ Sama(サマ)に宿泊<標高3520m>

4/12(火)~14(金)

⑨ヒマラヤの山並み

高所順応中の標高4500mからの眺め。この日は、写真左下の集落・サムドから数時間かけてここまで登ってきました。

➉高地の家畜・ヤク

高地に強いウシ科の動物・ヤク。放牧して肉にしたり、チーズを作ったりします。

⌂ Samdo(サムド)に宿泊<標高3875m>

4/15(土)~

⑪ベースキャンプ(標高4567m)

サムドから先に、人が住む集落はなくなります。ベースキャンプの適地を探し、いよいよテント生活が始まります。ベースキャンプを設置する場所の条件は、水がとれること、雪崩の影響がないことなどがあげられます。今回のベースキャンプは4500m付近の川沿いに決定しました。朝起きてテントを開けた瞬間に目に飛び込んでくるのは絶景!周囲にブルーシープやマーモットなどが生息している大自然の中のベースキャンプです。

これ以降はBC(ベースキャンプ)に宿泊<標高4567m>

4/17(月)~

⑫歌う氷河湖

ベースキャンプのすぐ脇には、氷河湖がありました。日中、太陽が昇ってあたためられると、湖の中から氷が溶ける不思議な音がします。パリパリパリ、カランコロン♪それがモレーン地形のくぼみの中で反響して、まるで湖が歌を歌っているようでした。

5/8(月)

⑬早朝のヒマラヤに沈み行く月

ヒマラヤの天気は本当によく変わります。登山隊は季節外れの雪にかなり苦しめられました。でも、そうかと思ったら急にこんな美しい表情を見せてくれたりするんです。この写真は下山中のある日の朝の風景です。朝日が山を照らし、ヒマラヤの山々の奥に月が沈んでいきます。ヒマラヤの優しい一面が見られた瞬間でした。

野村が次なる舞台に選んだのがネパールの中国との国境付近に位置するヒマラヤの未踏峰だった。指先 一つで世界中の情報にアクセスできる現代にあって、分からないことだらけの未踏峰。一歩先に何があるか分からない未知の領域で何を見て、何を感じるのか。登山家たち自身が記録する映像と、野村良太がつづる日記とともに、未踏峰登頂を目指す壮大な挑戦を描く。

未踏峰への挑戦~野村良太のヒマラヤ日記~
2023年12月18日(月)夜10:45~11:28<総合・全国>

【出演】野村良太、齊藤大乗、杉本龍郎、竹中雅幸
【語り】桐谷健太 【朗読】小林エレキ
NHKプラスで見逃し配信中 (配信期間:12/25(月)午後11:28まで)

▷「未踏峰への挑戦~野村良太のヒマラヤ日記~」特設サイトはこちら

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