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【ふるさと自慢】 中川町「化石と首長竜~エコミュージアムセンター」

  • 2023年5月8日

上川地方の最北に位置し中心部を雄大な天塩川が流れる中川町。アンモナイトやクビナガリュウなどの貴重な化石が発掘されています。中川町の化石について探ってみました。(2023年1月放送) 

 

なぜ中川町では化石が発掘されるのか?

アンモナイトやクビナガリュウの化石は白亜紀の時代に海底であった「蝦夷層群」と呼ばれる地層でこれまで多く発見されています。中川町内にはこの地層が広く分布しています。その地層が天塩川をはじめとする川によって侵食されて、当時海の中で暮らしていた生物の化石が発掘されます。大雨で川が増水した直後などに多くの化石が発見されるそうです。またリクガメや葉の化石など、陸から海に流れ込んで化石になったものも多く発見されています。当時の地形などを推定する際の貴重な資料です。

クビナガリュウとテリジノサウルス

1973年に中川町で初となるクビナガリュウが中川町豊里の天塩川支流で発見されました。貴重な発見に町は大いにわき、「北海道初の大規模な化石発掘調査」には多くの住民が協力。その後の調査で骨化石は2体のクビナガリュウの骨が混在していることが判明しました。
1991年には中川町の安川地区で300点余りのクビナガリュウの骨化石が発見されました。その後の研究で、このクビナガリュウは日本最大(全長11メートル)となることが判明しました。

さらに2000年に安平志川支流で町内の愛好家により発見されたテリジノサウルスは、新種であることが2022年に判明しました。

中川町エコミュージアムセンター

中川町エコミュージアムセンターの所蔵する資料は展示しているものだけで1000点を超えます。化石類だけでなく中川町の自然や歴史などを伝える貴重な資料を見ることができます。また化石の発掘作業や地層観察なども体験できます。研修用の宿泊施設も備わっています。直接来ることが難しい場合はエコミュージアムセンターのホームページで標本のデータベースを見ることができます。館内や町内の地層をバーチャルツアーで体験できます。ぜひアクセスしてみてください!

編集後記

360度を森に囲まれる中川町。大自然を堪能できるイベントがたくさんあります。毎年2月下旬に「きこり祭」が開催され、日本唯一の「丸太引きレース」(優勝賞金:きこりの部6万円!! 男性の部3万円!女性の部3万円!)が行われています。コロナ禍で中断しましたが2023年に再開され多くの方が参加しました。

町の8割以上が森林で、森と共栄共存していく中川町ならではのイベントが、森とものづくりをテーマにしたアートとクラフトの祭典「森のギャラリー」です。3年に1度の開催に向けて、準備期間1年目は「種を撒く」、2年目は「開花・結実」と位置づけ、3年目の「収穫」(イベント開催)に向けて町全体で取り組んでいます。(次回開催は2024年。今年は「開花・結実」の年)

自然豊かで太古のロマンあふれる中川町にぜひ遊びに来てください!!

旭川放送局 高野陽平

 

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