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【出演者インタビュー】奥山佳恵さん「"僕にだってできる"という思いが人を強くする」

2015年09月17日(木)

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9月23日放送(9月30日再放送)
詩とアートで紡ぐ“心”
―NHKハート展の20年―
ご出演の奥山佳恵さんにメッセージをいただきました。


《奥山佳恵さんプロフィール》
女優・タレント。13歳と4歳、息子2人の子育てに奮闘中。


――今日は、これまでのハート展で入選した3人にスポットをあて、“その後”を追いかけました。まずは第1回の入選者、三上勝則さん。当時、ずっと支えてくれた兄からの自立を決意し、「兄貴」という詩にその思いを込めました。三上さんのその後の歩みをご覧になり、いかがでしたか。

三上さんの言葉からは「どんどん社会とつながっていきたい」という覚悟を感じました。VTRではご友人たちとお酒を飲む姿があり、そこでみんなから「こんなに外に出て飲むやつはいない!」と言われていましたけども、その時の三上さんの笑顔がとてもリラックスされていて、本当に素敵でしたよね。インタビューを受けている時はちょっと力が入っているような、一生懸命伝えなければという思いが表情にでていたのですが、そのときとは全く違うお顔でした。きっと外で会う仲間たちがいることや社会とつながっているということを自信にされているのだと思いますね。


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――次に紹介したのは第11回の入選者、松岡康裕さん。入選当時、エルヴィス・プレスリーに夢中だった松岡さんですが、その思いを話せる友だちはいないと詩に書かれていました。その後、今では通っている事業所の仲間たちとバンドを組んで音楽を楽しんでいましたが、VTRをご覧になりどのようなことを感じましたが。

不自由な体で、私たちが想像する以上に外に行くことや支度をする所作が大変だと思います。それでも松岡さんも外に出て行くことの大切さをわかっていらっしゃるから、社会とつながっていこう、前に向かって進んでいこうと歩んでいる。だからこそ新しいバンド仲間にも出会えましたよね。そういう気持ちがとても強く伝わりました。

――そして、最後に紹介したのが、第15回の入賞者の近藤貴之さんです。近藤さんが書かれた詩には、奥山さんにイラストを付けていただきましたね。あれから5年が経ちましたが、久しぶりに貴之さんの姿をご覧になり、いかがでしたか。

5年前にお会いした時は中1の元気な男の子でした。きっと成長されて素敵な青年になっているだろうなと思っていましたし、VTRのお姿を見てもすごく大人っぽくなっていてうれしかったですが、実際はこの5年の間に大きな病気をされて、決して楽な道ではなかったはず。でも、希望を捨てず、あきらめないで、ご家族も貴之くんを支えて生活してこられたから、お薬に巡り会えて、また大好きな自転車に乗ることができていました。家族みんなの愛と頑張りを感じることができましたね。貴之くんは5年前も自転車に乗るのがすごく大変だとおっしゃっていたんです。それでも乗りたいという貴之くんの気持ちをくんで、後ろからお父さんがずっと見守っていらっしゃったんですね。その姿がすごく印象的だったんですが、5年経っても全く同じ光景で、お父さんが自転車に乗る貴之くんの背中を見守っていました。なんて変わらない深い愛なんだろうと胸が熱くなりました。

――玄関を開けると真っ先に目に入るところに、奥山さんのイラストが飾られていました。あのイラストが貴之さんの自信になっている部分もあると思いますよ。

そう思っていただけたらうれしいです。でも、私も貴之くんの温かい詩と出会えてよかったと思っているんですね。貴之くんがおっしゃった「僕にだってできる」という言葉、その気持ちってすごく大きいと思います。障害があって生きづらいこともあるかもしれないけど、「僕にだってできる」という思いが人をこんなに強くするのかと、貴之くんを見てまたたくさんのことを教えてもらいました。ハート展の意義ってそういうところなのかなと思うんですよね。障害のある・なしにかかわらず、みんなが自分のハートを人に伝えることができる。本当にハートがいっぱいな展覧会だと思います。

 


◆放送予定
 本放送:夜8時00分~8時29分
 再放送:翌週午後1時5分~1時34分

  9月22日(火) ハートネットTV「"命"見つめて ―NHKハート展―」
  9月23日(水) ハートネットTV「詩とアートで紡ぐ"心" ―NHKハート展の20年―」

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