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【出演者インタビュー】荻上チキさん「小さな"困っていること"にきちんと応えていくことが重要」

2016年06月09日(木)

20160602_o.jpg6月2日放送(6月9日再放送)
WEB連動企画“チエノバ”
知ってほしい 被災時の悩み
ご出演の荻上チキさんにメッセージをいただきました。

 

《荻上チキさん プロフィール》

1981年生まれ。評論家。ニュースサイト「シノドス」編集長。メディア論をはじめ、政治経済や福祉、社会問題から文化現象まで幅広く取材し分析。著書に『ウェブ炎上』『ネットいじめ』『僕らはいつまで「ダメ出し社会」を続けるのか』など。


――熊本地震から約1か月半。番組では障害のある被災者からのさまざまな声を取り上げましたが、支援の状況や課題など、チキさんはどのように感じましたか。

 

抱えている障害によって困ることもそれぞれ違うので、課題はまだまだたくさんあります。ただ、今回の熊本地震では、小さな「困っていること」というのをもっと発見しよう、もっと伝えなくちゃ、という動きが東日本大震災のときと比べてよりスピーディーに行われているような感覚があります。現地ではまだまだ対応が難しい状況は多くありますが、意識の面での変化というのも起こっているのではないでしょうか。たとえば、「女性目線での避難所運営も必要ですよね」とか、「障害で声をあげられない方もいるかもしれない」とか。そういった“気付き”が過去の教訓から得られて、「今回もそういう人がいるかもしれない」と声を上げる方が多くいらっしゃったように感じます。そういう意味では、震災を経験するたびに得てきた教訓が活かされた部分もあったのではないかと思いますね。
ただ、やはり現地では、人手などのリソースが足りないということは依然としてあります。ですから、そうした状況もしっかりと発信していき、今ある小さな「困っていること」に対してきちんと応えていくことが重要だと感じています。



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――「災害に備える」という意味では、どのようなことが大切でしょうか。

 

必要な備えというのもそれぞれの障害特性に応じて違いますが、共通して言えるのは「地域とのつながり」「地域の力」というものをしっかりと育てておくことが大事だということです。それから、「もし自分が避難所に行ったらどうなるかな」「もし車中泊になったらどうなるかな」といった想定をしておくことも重要です。そうすることで、たとえば「防災グッズの中にコミュニケーションカードを入れておこう」とか、「タブレット・PCなどの充電器も必要だ」とか、それぞれの障害における必要なものに気づくことができると思います。

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