「自殺とむきあう」 基礎情報と相談窓口

もくじ

「個人の問題」から「社会の問題」へ

かつて個人の問題だとしてタブー視されがちだった自殺。今では誰もが自殺に追い込まれないよう、社会全体で支えるべきという考え方が広がっています。

そうしたなか、国を挙げて自殺の防止を図ろうと、2006年に自殺対策基本法が施行され、精神疾患についての正しい知識の普及やゲートキーパー(悩んでいる人に気づき、声をかけてあげられる人)の養成など、さまざまな取り組みがなされてきました。また、毎年9月10日からの一週間を「自殺予防週間」、3月を「自殺対策強化月間」とし、国や自治体、民間団体などが連携して、啓発活動に力を入れてきました。

若い世代の「生きづらさ」

2010年以降、自殺者数は10年連続で減少していましたが、新型コロナが流行した2020年以降、増加傾向にあります。特に、若い世代の状況が懸念されています。10代の死因第1位が自殺であるのは、先進国(G7)の中では日本だけです。

社会全体で、自殺に追いつめられないための環境をどうつくっていくのか、「死にたいほどつらい」という気持ちを言葉にしたり、シェアしたりできる場をどう用意していくのか、といったことが求められています。

相談窓口・支援団体※NHKサイトを離れます

公的機関
全国の相談窓口

自殺対策基本法に基づき、地方自治体に自殺対策が義務づけられ、相談窓口が開設されています。以下のホームページで、都道府県・政令指定都市別の相談窓口を探すことができます。

精神保健福祉センター

各都道府県と政令指定都市に1カ所以上設置されている、「こころの健康」に関する公的な相談窓口です。保健、福祉、心理等の専門スタッフが相談を受け付けており、地域の医療機関や支援グループの情報も得られます。

保健所

地域の保健衛生活動を担当している身近な相談機関です。こころの健康全般に関する電話相談、面接相談なども行っています。

「SNS相談」窓口一覧

SNS相談を行っている団体を紹介する厚生労働省のホームページです。

民間の相談窓口など
#いのちSOS

全国11の支援団体による、無料で24時間対応している相談窓口です。「死にたい」「お金も仕事も失った」「どこに相談すればいいか分からない」「何に悩んでいるのかも分からない」。専門の相談員が、状況を一緒に整理し、必要な支援策などについて一緒に考えます。

【電話】0120-061-338(24時間対応)

生きづらびっと

「死にたい」「消えたい」といったつらい気持ちを受けとめるSNS相談窓口です。厚生労働省補助事業として、NPO法人 自殺対策支援センター ライフリンクが、専門家や全国の地域拠点と連携して行っています。対応時間は、月曜〜日曜の8時から22時30分(22時まで受付)。

いのちと暮らしの相談ナビ

NPO法人自殺対策支援センター ライフリンクが運営する「生きる支援の総合検索サイト」です。多重債務や過労、いじめや生活苦など、様々な問題を抱えている人たちが、日本中にある多種多様な「生きるための支援策」の中から、それぞれのニーズに合ったものを迅速かつ的確に探し出せるようになっています。

よりそいホットライン

24時間どこからかけても無料の電話相談です。自殺予防・DV・性暴力・セクシュアルマイノリティー・被災後の困りごとなどの専門回線が用意されています。外国語でも相談できます。

インターネットでの相談「お悩みクラウドMoyatter」も受け付けています。

【電話】0120-279-338
【岩手県・宮城県・福島県から電話する場合】0120-279-226
※携帯電話・PHS・公衆電話からもつながります。
※電話がかかりにくいことがあります。

【FAX】0120-773-776
【岩手県、宮城県、福島県からFAXする場合】0120-375-727

いのちの電話

ひとりで悩んでいる人たちのための電話相談を行っています。研修を受けたボランティアが相談にあたります。ホームページでは、全国各地の「いのちの電話」の直通番号と受付時間一覧を掲載しています。また、インターネットでの相談も行っています。

【電話】
ナビダイヤル:0570-783-556(10時~22時)
IP電話:03-6634-7830(有料)(毎月10日のみ、8時~翌朝8時)
※携帯電話・PHS・公衆電話からもつながります。
フリーダイヤル:0120-783-556(16時~21時、毎月10日は8時から翌朝8時)

あなたのいばしょチャット相談

ここではだれでもなんでもお話できます。あなたのひみつはまもります。24時間365日、年齢や性別を問わず誰でも無料・匿名で利用できます。国内外にいる「いばしょカウンセラー」がチャットで相談に応じます。

東京自殺防止センター

自殺防止を目的に設立されたボランティア団体です。自殺を考えるほど悩んでいる人たちのための電話相談(無料)や、悩みを語り合う場を提供しています。ホームページでは、東京以外の常設電話相談窓口・受付時間の一覧も掲載しています。

【電話】03-5286-9090(水曜〜日曜 20時から深夜2時30分、月曜 22時30分から深夜2時30分、火曜 17時から深夜2時30分)

自死・自殺に向き合う僧侶の会

自死(自殺)問題をなんとかしたいという思いをもった僧侶の有志の集まりです。相談や質問などを手紙でやりとりしたり、10代の人はオンライン上で僧侶と話したりすることができます。

BOND プロジェクト

10代20代の生きづらさを抱える女性のための、女性スタッフによる支援を行っています。電話やメール、LINE、面談による相談を行っています。

【電話】
080-9501-5220(月曜日、土曜日 18時~21時)
070-6648-8318(水曜日、日曜日 14時~19時)

【 LINE 】 月、水、木、金、土曜日 10時~22時(相談受付 21時30分まで)

特定非営利活動法人World Open Heart

家族が犯罪を犯してしまい、生きづらさを抱えている方を支援しています。相談は匿名できます。

【電話】090-5831-0810(24時間年中無休)

生活に困っている方へ

仕事がない/住まいがない/お金がない・借金を抱えているなど生活に困っている方、残業代が出ない/休みがない/解雇されたなど「働くこと」に関して悩んでいる方は、テーマ別情報・窓口「生活困窮」のページも参考にしてください。

子どものための相談窓口
チャイルドライン

18歳までの子ども専用の電話相談です。困っているとき、悩んでいるとき、なんとなく誰かと話したいとき‥ ‥ どんなことでも一緒に考えます。名前は言わなくても構いません。秘密は守られます。スマートフォンに専用のアプリをダウンロードすることで、ネット電話で話すこともできます。また、チャットでも相談を受け付けています。実施日や時間が限られているため、ホームページで確認してください。

【電話】0120-99-7777(16時~21時 ※午後4時~午後6時は混み合います)
※12月29日~1月3日はお休みです。
※携帯電話(スマートフォン)、公衆電話からも無料です。公衆電話からかけるときは、最初に硬貨を入れて下さい。通話が終わると硬貨は戻ってきます。
※一部の携帯電話(スマートフォン)、キッズフォン、050で始まるIP電話はつながらない場合があります。LINE電話やSkype、Zoomなどのインターネット電話からはかけられません。

【ネット電話】月曜 16時〜21時
スマホにアプリをダウンロードし、ネットでんわではなすことができます。通信料が発生します。Wi-Fi環境でのご利用を推奨しています。

24時間子供SOSダイヤル

国(文部科学省)が運営している、いじめなどの悩みを相談できるダイヤルです。休日も含めた24時間、いつでも相談することができます。

【電話】0120-0-78310 ※自動的に住んでいる地域の相談機関につながります。

Mex(ミークス)

10代に必要な情報や、悩みに合った相談先、居場所を探せる検索型のサイトです。

認定NPO法人 児童虐待防止協会

虐待から子どもを救い、親を援助するためにさまざまな活動を行っています。子どもが自分で電話をかけてもかまいません。(※大阪に事務所があります)

【電話】06-6646-0088(月曜〜金曜 11時~16時 ※土・日・祝日、年末年始、8月13日~15日を除く)

児童相談所

都道府県、指定都市等が設置する機関で、児童虐待の通報や子育ての悩みに関する相談を無料で行っています。虐待を受けている子どもが自分で電話をしても構いません。秘密は守られます。

【電話】189(いちはやく)(局番なし)
※24時間対応。最寄りの児童相談所につながります。
※一部のIP電話等からは利用できない場合があります。こちらの一覧表にある各児童相談所の電話番号をご利用ください。

法務省|子どもの人権110番

親から虐待されている、学校でいじめを受けているなど、子どもの人権に関わる問題の相談を受け付けています。法務局職員や人権擁護委員が話を聞いて、どうしたらいいか一緒に考えてくれます。相談は無料で、秘密は守られます。

【電話】0120-007-110(月曜〜金曜 8時30分~17時15分)

※一部のIP電話等からは利用できない場合があります。こちらの一覧表にある各法務局・地方法務局の電話番号をご利用ください(有料)。

一般社団法人 日本家族計画協会|思春期電話・LINE相談

思春期のからだ、心の悩み、性のこと、緊急避妊、避妊全般の相談を日本家族計画協会が養成した思春期保健相談士が受けています。 問題解決のための参考になる情報、知識を活かしながら相談に応じています。

【LINE】 月曜~金曜 10時~16時(祝祭日は休み)

家族や大切な人を自殺で亡くした方へ
全国自死遺族総合支援センター<グリーフサポートリンク>

自死・自殺で大切な人を亡くした人が、偏見にさらされることなく悲しみと向き合い、必要かつ適切な支援を受けながら、その人らしい生き方を再構築できるよう活動しています。電話やメールで相談ができたり、全国各地で開かれる遺族の集い(わかちあいの会)の情報を調べたりすることができます。

【電話】03-3261-4350(木曜 10時~20時、日曜 10時~18時 ※祝祭日はお休み)
※都合により2024年4月4日(木)~4月14日(日)の間、お休みいたします。

自殺対策に関する総合サイトなど
自殺対策支援センター ライフリンク

自殺へと追いつめられることのない、生き心地のよい社会の実現を目指して活動しています。

いのち支える自殺対策推進センター

厚生労働大臣指定法人として、各地域と連携した地域自殺対策計画の支援や、調査研究に基づいた政策提言、支援技術の開発、自殺対策の国際連携などに取り組み、「生きることの包括的な支援」を推進しています。

自殺対策ホームページ

国の自殺対策に関する取り組み、調査研究、統計資料などがまとめられています。

(民間の支援団体等については、番組の取材先を中心に掲載しています)

「自殺とむきあう」関連特設サイト