クローズアップ現代

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2018年4月9日(月)
急増する“墓じまい” 新たな弔いの形とは

急増する“墓じまい” 新たな弔いの形とは

あなたは、ふるさとのお墓、どうしていますか?――いま、先祖代々受け継がれてきた墓を更地に戻す「墓じまい」が急増している。それに合わせ、電話一本で墓じまいを代行する会社が現れるなど、ビジネスが活況を呈している。さらに、墓じまいの後、スマートフォンの中に“仮想の墓”を作るなど、新たなサービスも登場、利用者が増えている。墓じまいビジネスの最前線を通して、日本人の弔いの変化を見つめる。

出演者

  • 小谷みどりさん (第一生命経済研究所 主席研究員)
  • 鈴木ちなみさん (女優)
  • 武田真一・鎌倉千秋 (キャスター)

急増する“墓じまい” 新たな弔いの形とは

あなたはふるさとのお墓、どうしていますか?今、墓から先祖代々の遺骨を取り出し、元のさら地に戻す「墓じまい」が急増しています。

墓じまいをした女性
「身体が悪くて、なかなか参れないんですよ。やっぱり(墓を)閉めたほうがいいかなと。」

番組では、日本人の死をめぐる問題を繰り返し取り上げ、大きな反響を呼んできました。墓じまいに関しても、放送前からたくさんの意見が寄せられています。

“私は一人っ子で、配偶者も子どももいません。私の代で墓を閉じるしかありません。”

“故郷に親の墓がありますが、自宅から近いところに墓を移せないと、墓じまいも考えなければなりません。”

墓じまいのニーズが高まる中、新たなサービスが続々登場しています。

「最初に10万円お支払いいただくだけで、永代供養させていただいております。」

安さや便利さを売りに、墓じまいを請け負うサービス。

墓じまい代行業者
「お電話一本で頼んでいただければいい。」

さらに、墓じまいをした人に向けた新たな追悼のサービスも。

「お知り合いの方、お友だち、私のきょうだいたち。本当に楽しい人生を送らせていただきました。」

生前にメッセージを収録。亡くなったあとにゆかりの場所でスマートフォンをかざすと、動画が再生されるんです。

“こんな姉でしたけど、私はあなたがいてくれて本当にうれしかったです。”

「どう?いいと思うんだけど。」

「よくできてると思う。」

誰もがいつかは迎える「死」。私たちの弔いの形はどこへ向かうんでしょうか。

急増する“墓じまい” 続々と新サービスが

墓石の販売を行っている大手石材店です。今、墓じまいの相談が急増。去年(2017年)はおよそ100件に上りました。前の年の1.5倍です。背景には故郷を離れて暮らす人が増えていることや、血縁関係が薄れていることがあります。

「『お姉ちゃん墓じまいしてもええか?』って言ったら、ええやん、今どきそうする人たくさんいるからと。私も孫が6人いますけど、せやけど。」

「来たことないもんな。祖父の墓参りまでは来ませんわ、今の時代。さみしいけどね。」

大手石材店 為房佳宏取締役
「いずれ墓じまいをしないといけないと考えている方は、本当にたくさんいらっしゃる。お墓を建てていただく方がいいとは思うが、必要とされていない方が非常に多くなってきている。」

しかし、墓をさら地にして先祖代々の遺骨を処分する墓じまいには、手間もお金もかかります。そこでこの石材店では、墓じまいそのものの必要がない新たなサービスを打ち出しました。

大手石材店 為房佳宏取締役
「樹木葬のタイプになりまして。」

桜の木の下に並んだこちらは「墓じまい要らずの墓」。家族や知人など最大で6人まで入ることができ、最後の1人が亡くなった13年後に石材店が墓じまいをしてくれます。

最終的に遺骨はこの会社の納骨堂に移され、毎月の法要などで手厚く弔われます。

急増する“墓じまい” 子どもに苦労かけたくない

この墓じまい要らずの墓を購入した、澤田さん夫婦です。それぞれの先祖代々の墓を墓じまいし、ここに遺骨を移しました。

澤田信子さん
「こちら、主人のほうの澤田家のお墓。ちょうど横に並んで空いていまして。(私の)両親と(夫の)父が入ってもらって、お隣どうしでどんな話をしているのか。」

澤田允宏さん
「あとはこれで最後まで面倒みてもらえるから、良しとしないと。」

澤田さん夫婦は、自分たちもこの墓に入ることにしています。夫婦には一人娘がいますが、今は自立して親と離れて暮らしています。娘には墓を受け継ぎ管理していく大変さだけでなく、墓じまいそのものの苦労もかけたくないと考えています。

澤田允宏さん
「子どもが娘だけで、結婚していったらみてもらえない。だったらわれわれが元気なうちに、永代供養してもらえるところを探して(墓じまいを)やったというのが現状。」

急増する“墓じまい” 手間いらずの代行サービス

遠いふるさとに墓がある。高齢で墓じまいも一苦労。そんな人に向けたサービスも登場しました。電話一本で墓じまいを代行してくれるサービスです。
おととし墓じまいに参入したこのベンチャー企業では160人いる社員の半数以上をコールセンターに配置。相談を受け付けています。

利用者が墓じまいしたい墓の場所を電話で伝えると、代行会社が利用者に代わって墓を管理する寺や霊園との交渉を進めてくれます。墓じまいに必要な書類を整え、行政の許可も取り付けてくれます。さらに、墓石を撤去する解体業者なども全て手配。利用者は最後に遺骨を引き取るだけです。

墓じまい代行を手がける会社 八田知巳取締役
「まず気軽に聞けて、そのままお願いしやすいということは、お客様が求めていることじゃないかと思う。お電話一本で頼んでいただければいい。」

この会社に墓じまいを依頼した、浅川美和子さんです。去年9月、長年連れ添った夫の正さんを病気で亡くしました。夫婦には子どもがいなかったため、浅川さんはこれを機に墓じまいをしたいと思っていました。しかし夫の死後、葬儀やさまざまな手続きに追われ、余裕がありませんでした。楽に墓じまいできる方法があると知って、申し込むことを決めました。煩雑な手続きに振り回されることなく、夫や先祖の遺骨は最終的に近所の合同墓に移すことができました。

浅川美和子さん
「(会社との)やり取りもすごく親切にしてもらって、安心してできました。もうそれはスムーズにいったので、ありがたかった。」

どうする?あなたのお墓

ゲスト鈴木ちなみさん(女優)
ゲスト小谷みどりさん(第一生命経済研究所 主席研究員)

「クローズアップ現代+」では視聴者の皆さんからの情報やご意見も参考に番組を制作しています。今回は取材した情報をフェイスブックや番組ホームページで公開し、皆さんの声を募りました。

鎌倉:まず、こちらをご覧ください。去年、実家が墓じまいをしたという担当ディレクターの体験談を投稿しました。

上原直大ディレクター(富山局)
「これまで一度も先祖の墓参りに行ったことがありませんでしたが、去年、“墓じまい”でお墓がなくなったと父親から聞かされました。残念だと思った一方で、正直どこか自分とは縁遠いことのようにも感じました。」

鎌倉:こういった番組の投稿に対して、たくさんの声が寄せられたんですね。多くは「自分も墓じまいを考えている」という声だったんです。

墓じまい派 40代 女性
「2年前、お墓を撤去。お墓参りの呪縛がなく、自宅でお線香を捧(ささ)げ供養し、満足しています。」

墓じまい派 50代 女性
「子どもたちの負担を考えると“墓じまい”に賛成です。形に残さなくても心に残って時々思い出してもらうだけで十分です!」

鎌倉:こういう声もあったんですが、実はこの「墓じまい」シリーズ、何度か放送しているんですが、私の両親もこれを見るたびにどんどん終活を進めていまして、「お墓にはこだわらない」というふうにまで言うようになりまして。

鈴木さん:ご両親の考え方が変わったってことですか?

鎌倉:はい。いざ両親に言われてみるとちょっとさみしい思いもするなというところなんですけれども、鈴木さんはいかがですか?

鈴木さん:私もお墓参り、年に1回は必ず行って、ご先祖様に手を合わせているんですけど、やっぱり私自身が東京に住んでて、岐阜に実家にお墓があるんですけど、もし自分がそのお墓を面倒をみるようになった時のことを考えると、どうしても距離が生まれてしまうので、うまくというかちゃんと面倒がみられるかなという不安はありますね。

「墓残す派」だけど、ちょっと不安もあるということですよね。私も最近、母が墓を一つにして、新しくもう一つ作った。「墓じまい」と「墓作り」を両方やったんですけれども、僕も手を合わせる所はどっかにあった方がいいと思ってるんですが、そういう声もあるんですね。ちょっとご紹介します。

墓残す派 20代 女性
「家族揃ってのお墓参りは年中行事のようなものです。今まであったお墓を“しまう”ことにはどうしても疑問を感じてしまいます。」

墓残す派 60代 男性
「法事をするたびに“あぁ墓があって良かった、ご先祖様が残された兄弟・いとこたちの絆を作ってくださっている”としみじみ思います。」

“墓じまい”について 気になるあれこれ

墓じまいについて本当にたくさんのご意見がありますが、実際、墓じまいは今どのぐらい広がっているんですか?

小谷さん:ここ15年ぐらいずっと年間7~8万件以上、お墓の引っ越しをする、片づけてしまうという方が増えてるんですね。

そんなにあるんですね。

鈴木さん:でも、私はお墓ってあった方がいいなって思うんですけど、どうしてそんなにも墓じまいをする人が今増えてるんですか?

小谷さん:お墓って結局残された方がいらっしゃらないとお参りされなくなってしまって、お墓が荒れてしまいますよね。今、核家族化が進んでいますし、お子さんがいらっしゃらない方なんかも増えてますよね。ですから遠くにあってお墓参りに行けない方とか、お墓を守る方がいらっしゃらない方とか、そういう方が増えてきてるんですよね。

核家族化ってことは、例えばおじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んでなかったりすると…。

小谷さん:そうですね、やっぱり愛着が湧かなくなりますよね。40年前までは3世帯同居っていうのが当たり前だったわけです。この40年間で、家族の形って大きく変わってきましたよね。1回会うか会わないかのおじいちゃんおばあちゃんのお墓参りって、なかなか行かないですよね。行けないっていうのもありますよね。

鈴木さん:墓じまいをする時って、具体的にどういった手続きが必要なんですか?

小谷さん:今あるお墓の市区町村に行って「改葬許可証」という書類をもらってこないといけないんですね。その時に、例えばお寺にお墓があると、お寺のご住職から印鑑をもらわなきゃいけないわけです。その時に「お墓引っ越しますよ」っていうと、(檀家を離れる)離檀(りだん)料と称するお布施を要求されて、トラブルになるっていうケースなんかもあるんですね。

鈴木さん:だからさっきVTRで「電話一本で済むのが楽だわ」っておっしゃってる方が…。

小谷さん:代行してもらえる業者がいらっしゃると、まあ気が楽ですよね。

お墓を墓じまいしないで、そのままにしておくとどうなるんですか?

小谷さん:無縁墓になってしまって、荒れ果ててしまいますよね。熊本県は県内で全部調べているんですけれども、3割近くが平均で無縁墓になってるんですね。

そんなにあるんですか。

鈴木さん:多いですね。

小谷さん:ですから、放置してしまうと無縁墓になってしまうってことです。

その無縁墓は、そのまま放置しておくとさらにどうなって…。

小谷さん:もうやっぱり山がぐしゃぐしゃになって、荒れ放題になってしまいますよね。都市部では税金でさら地にするっていうこともありますけれども、過疎化の進む自治体ではそのまま放置されているというのが現実ですね。

新たな弔いの形とは

鎌倉:「お墓は要らない」という声は番組にも多く寄せられましたけれども、では「要らない」という人はどういう弔いの形を考えているのか、NHKのアンケートシステム・ネットクラブにも新しい弔い方についてさまざまな意見が寄せられました。
例えば、「生前にこよなく愛した川に“散骨”してほしい」「夫婦とペットの遺骨を一緒に土にかえしてくれる“樹木葬”を希望」。ほかにも遺骨の一部をペンダントなどにする“手元供養”という形を希望する人もいました。「家族に持っていてほしい」「自分と関わりのある人がいなくなれば、その時は捨ててしまって構わない」というものなんです。それから「バルーンで宇宙まで遺骨を飛ばしてほしい」という。

鈴木さん:壮大ですね!

鎌倉:すごいですよね。

宇宙まで届くのかな…。

小谷さん:ロケットに乗せて、宇宙まで行くサービスはあります。

鈴木さん:この中だったら、手元に残るアクセサリーの形が私の中では今のお墓という形があるというのに近いんですけど、私自身は岐阜で育ったので、樹木葬も、もし自分でするならいいのかなぁって思いました。自然にかえるという意味ではいいですね。

本当にいろいろな弔いの形を望む方が増えているんですけれども、墓じまいで墓がなくなったあと、ある意外なものを使って故人をしのぼうというサービスも広がっているんです。

“墓じまい”その後… 新たな弔いの形とは

去年墓じまいをした、示野一雄さん・純子さん夫婦です。ふるさとの富山県にあった明治から続く代々の墓を墓じまい。遺骨は近くにある静岡県の寺に移しました。出てきた遺骨はなんと33体。あわせて50万円を支払い、この寺の納骨堂に納めました。墓はなくなっても、先祖を弔う気持ちは大事にしたい。示野さん夫婦は、あるサービスを申し込みました。寺の敷地の一角に近づくと、スマホの画面には…。

示野一雄さん
「五箇山だ、瑞泉寺も。」

お墓があったふるさと富山県の風景や、墓じまいをする前の墓の写真などが映し出されます。

示野一雄さん
「33の遺骨だ。」

使われているのは、人気ゲーム「ポケモンGO」と同じ技術。あらかじめ設定した場所でスマホをかざすと画面に墓の映像が現れる仕組みです。

示野一雄さん
「墓参りしているような感じになりますよね。示野家の墓っていうことで写真に出てきて。」

示野純子さん
「前よりもそばにいてくれる感じはしますね。」

スマホで死後のつながりを 新たな弔いの形とは

亡くなった人を追悼するのに、もはや「お墓」という形は必要ない。そんな新たなサービスも生まれています。生前メッセージを動画に残しておき、亡くなったあと、家族や友人がそれを見ることができるというものです。

鈴木洋子さん
「生前お世話になりましたお知り合いの方、お友だち、私のきょうだいたち。本当に楽しい人生を送らせていただきました。ありがとうございました。これからも皆さまは楽しい人生を送ってください。」

サービスを申し込むことにした鈴木洋子さん、57歳です。3年前、ガンを患ったことがきっかけでした。

「どなたに向けてメッセージを残しておきたい?」

鈴木洋子さん
「やっぱり、いちばんは息子でしょうか。」

鈴木さんは15年前に夫を亡くし、女手一つで息子の豪さんを育ててきました。自分が亡くなったあと、子どもに負担をかけたくないという鈴木さん。死の準備、「終活」を行う中で、去年、代々の墓じまいも行いました。でも、お墓がなくなってしまえば残された息子が自分のことをしのぶ機会や場所を失ってしまうのではないか。そんな時にこのサービスのことを知ったのです。

鈴木洋子さん
「自分は愛されていた、幸せな時があったと思い出してほしいという思いがあった。」

この日、鈴木さんは息子と一緒に撮影した動画の確認に来ました。

“豪君へ。これから大変なこともあるでしょうけれども、あなたがいちばん幸せだと思う人生を歩んでください。ありがとうね。”

鈴木洋子さん
「どう?いいと思うんだけど。」

息子 豪さん
「よくできてると思う。」

鈴木洋子さん
「よくできてるよね。もうちょっとシェイプしといた方が良かったかしら。」

息子 豪さん
「撮り直せばいいんじゃない?」

鈴木洋子さん
「いや、もういいです、これで十分です私は。」

鈴木洋子さん
「私が亡くなって骨になったとしても、別にお墓参りに来てもらわなくても私はいいと思っている。たまに何かの拍子に(この動画を)見てくれればいい。」

鈴木さんがこのメッセージ動画を再生する場所に選んだのは、今自分が住んでいるマンションでした。

鈴木洋子さん
「たまにはママの誕生日にでも、覚えていたら見てください。命日じゃなくていいから。」

息子 豪さん
「正月みんなで集まるだろうから、その時に見るよ。」

急増する“墓じまい” 新たな弔いの形とは

鈴木さん:こうやって見ると、墓じまいって残される人じゃなくて、残す人が考えるものなんですね。またVTRのお母さんがすごく愛にあふれてて、息子さんの生活スタイルに沿ってどんなふうなのがいいかって考えた時に、きっとあのバーチャルのものを選ばれたんだなぁって思いました。

鎌倉:一方で、息子さんの何とも言えない表情、どう思われました?

鈴木さん:きっとお母さんの愛を感じてらっしゃると思いますけどね。

鎌倉:お母さんは「迷惑かけないように」とおっしゃるんですけれども、ちょっと最後ぐらい迷惑かけてよっていうような気持ちも、子どもとしては…ねえ。

鈴木さん:確かに。そうですねえ。迷惑かけてほしい気持ちもありますよね。でもほんとにあれだけ明るくされると、そんなに重要に考えなくてもいいのかなぁと思って。例えばお墓の面倒みたりとか、供養することも考えたら少し気が楽になりますけどね。

やっぱり亡くなった人の声を聞きたいっていう思いってあると思うので、ああいうやり方も一つの方法なのかなというふうに思いましたけど。そうは言っても、家族がいないって方もいらっしゃいますよね。誰にどうやって弔ってもらえばいいんだろうっていうふうに悩んでらっしゃる方もいると思うんですけれども、新しい、そういった方のためのサービスも始まってるんですよね。

小谷さん:これまでは子どもや孫がお墓を面倒みるっていうのが当たり前でしたけれども、例えば高齢者向け住宅とか老人ホームの最近の試みですと、ついの住みかを同じくした人どうしで、亡くなったあとも一緒に入ろうという試みがあります。例えばこの方が亡くなりますと、ここ(合同墓)に納骨されるわけですけれども、一緒に住んでいた仲間が年に一回供養に行く。当然この人たちにも家族がいるケースもありますから、みんなでお墓参りをしましょうと。亡くなっていきますとまた残された人がお参りをするっていうタイプですね。例えば高齢者生協とか。生協なんかでも共同のお墓を持っていますし、自治体でも市民であれば誰でも入れるというタイプのお墓がある。

鈴木さん:こちらの合同のお墓の場合だと、誰が面倒みてくれるんですか?

小谷さん:基本的にはこの高齢者向け住宅が相続する限りは、お墓が無縁にならないってことですよね。

今日はいろんな形の弔い方を見てきましたが、「墓残す派」の鈴木さんもちょっと考え方変わりました?

鈴木さん:そうですね、やっぱりでも私は手を合わせるのが好きなんですけど、自分が入るお墓のことを考えた時に、すごく選択肢があるなというのを実感しましたね。

小谷さん:お墓の形がどれだけ多様化しても、死者を思う気持ちには変わらないわけですよね。ですから子々孫々お墓を継承していける方は、それがいちばんいいんだと思いますし、それからやっぱりいろんなライフスタイルの方がいらっしゃいますから、今までのお墓の形がライフスタイルの多様化に合ってなかったから、こういう問題が起きてくるわけですね。ですからお墓の形はいろいろあっていいと思います。残された人が死者を思う気持ちっていうのが大事なんじゃないのかなって思います。

鈴木さん:そこがいちばんですね。

墓を守る人、そして墓じまいをする人、皆さんその先立つ人や残される人への真剣な思いがあっての選択なんだなぁと思いました。そういった思いがあれば、形はどんな在り方もあるのかなというふうに思いました。