中間所得層が激増する新興国で、いま注目されているのが食事や健康など、日本の質の高い生活習慣。この新しい市場に日本式の“生活習慣”を輸出する日本企業が現れている。スーパー銭湯業界の最大手は、今年、上海に海外第1号店をオープン。シャワーが大半の中国人に「家族でゆっくり風呂につかる楽しさ」を伝え、上海娯楽施設人気ランキング1位に躍り出た。大手食品企業はベトナムで、日本ならではの栄養バランスを考えた学校給食の献立作りを主導、子どもの頃から自社製品に親しませることで売り込みを狙う。TPPの議論が進む中、輸出戦略の再構築を迫られる日本。“生活習慣”は切り札となるのか、その最前線を追う。
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