9人の命が犠牲になった中央自動車道笹子トンネルの天井崩落事故からまもなく2ヶ月。事故をきっかけにNHKが取材を進めた結果、全国各地の道路や橋といったインフラの維持・管理が危うい実態になっていることが見えてきた。多くのインフラが作られた高度経済成長時代の建設業者は、「維持・管理を考えていなかった」と証言。さらに管理している自治体には、点検や修繕の際に必要な“設計図面や構造図面”すら、きちんと保存されていない実態も明らかになった。インフラの“新設”が優先される中で、これまで繰り返し問題になりながら、きちんと顧みられることがなかった維持・管理。政府は、来年度予算案の中で、インフラの老朽化・安全対策に重点を置くことを打ち出したが、具体策は見えていない。維持管理を着実に行い、安全な社会にどうしたら舵を切れるのか考えていく。
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