いま世界を震撼させている、サイバー攻撃。とくに対策の遅れが指摘されているのが、被害が甚大となる、電力やガス、交通網やプラントなどの社会インフラだ。それらを司る「制御システム」の脆弱性が、大きな問題となっている。今年4月、経産省のかけ声で制御システムメーカーやユーザー企業が集まり、日本初のセキュリティセンターが設立されたが、国内の対策は緒に就いたばかりだ。対策が遅れた要因は、90年代以降に企業が求められた経営のスピード化とコスト削減圧力にあった。ITネットワーク化と、汎用製品への切替=オープン化が進んだ結果、サイバー攻撃をつけいらせる隙が生じてしまったのである。番組では、サイバー攻撃の恐怖に晒された国内企業や、警告を発した米国セキュリティー会社、さらに最新の対抗策の開発現場を取材。私たちの社会を脅かすサイバー攻撃の実態と、対策の現状を伝える。
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