東京電力福島第一原発の事故以降、食品から検出されるようになった放射性物質に消費者の不安は尽きない。先月、厚生労働省が行った抜き打ち検査で、千葉や埼玉のお茶から国の暫定基準値・1キロあたり500ベクレルを超える放射性セシウムを検出。出荷前、それぞれの自治体で検査を行っていたにも関わらず、結果的にすり抜ける形となった。一方、検査を通過して市場に出回る500ベクレルを下回った食品。具体的な数値を知りたいという消費者の要望に応えて、東京の生協は取り扱うすべての商品の放射線の量を独自に調べ、ホームページで公表する取り組みを始めた。しかし、基準は超えないものの、500ベクレルに近い数値が出た食品を販売するかどうか、苦悩している。もはや日常から切り離すことのできない食品と放射能。食の安全とどう向き合っていけばいいのか、考える。
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