大震災で壊滅的被害を受けた釜石市で、町の復興計画が本格始動している。かつて製鉄業で栄えたが、震災前には人口が最盛期の半分以下4万弱に落ち込んでいた釜石。復興で千年後も評価される町に作りかえるという。「目標は9月末。」市長の特命チームのもと、大学教授や市民が安全と産業振興を両立した町の模索を始めた。震災直後は安全のため町全体の嵩上げ案が出たが、概算で工期15年・費用は400億円と判明。現実性は乏しい。長引く計画策定に希望を失った市民は町を去り始め、それが復興後の人口を不明にさせ、計画を難航させている。そこで特命チームが頼ったのが建築家の伊東豊雄氏。“町を一から作り直すデザイン”を描き始めた。世界的に注目される一大事業に挑む人々の姿を伝える。
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