東日本大震災の影響で、夏祭や花火大会の中止が相次ぐ中、日本最大級の観客動員数を誇る「隅田川花火大会」が8月27日、例年よりも一月遅れで開催される。江戸時代、8代将軍吉宗が“享保の大飢饉”と疫病による犠牲者を弔うために行った“両国川開き”が始まりとされるこの花火大会。その後、関東大震災や東京大空襲など、国家を揺るがす大災難に見舞われる度に、人々の悲嘆を受け止め、再び立ち上がろうとする日本人の背中を押し続けてきた。そしてこの夏、大震災と原発事故、さらには政治・経済の混乱が激しさを増す中、隅田川のほとりに人々が集い、花火が打ち上げられる。番組では、日本再生への願いを花火玉に託す花火師、売り上げの低迷と超円高にあえぎながらも花火大会に希望をつなぐ地元町工場の経営者、更には街の活気を取り戻すきっかけにしようとする地元料亭街の人々を取材。大花火大会を通じ、未曾有の国難を乗り越えようとする人々の姿を見つめる。
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