世界は、今、空前の“自転車ブーム”にわいている。化石燃料の枯渇、地球温暖化、生活習慣病で膨らむ医療費といった社会問題を解決する切り札として、欧米ではいわゆる「自転車都市」が次々に誕生しているのだ。ロンドンでは去年、新たに「自転車革命」というプロジェクトを発表。260億円もの巨額の予算を投じ、街の至るところに6千台ものレンタサイクルを整備、さらに郊外の住宅街と街の中心部を結ぶ大規模な自転車専用の高速道路を建設するなど、徹底した自転車活用に乗り出したのだ。日本でも、その活用のための様々な施策が始まっている。しかし、ルールや道路の整備が進まず、諸外国から大きな遅れをとっている。原発事故などにより、クリーンエネルギーに大きな関心が集まる今、自転車の活用は日本では進むのか、海外の先進事例を踏まえながら考える。
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