焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」で起きた集団食中毒事件。生肉料理「ユッケ」に付いていた病原性大腸菌は、幼児や高齢者だけでなく、抵抗力があるはずの10代~40代をも重症化させ、複数の命を奪った。なぜ今回、事件は起きてしまったのか。チェーン店や食肉卸の関係者などへの取材から、実態と背景が明らかになってきた。厚生労働省は、平成8年の生レバーによる食中毒事件後、再発防止のため生食肉の衛生基準を定めたが、強制力がなく形骸化。ここ数年、若者を中心にユッケなどの生肉料理が人気となる中、専門家が注意を喚起してきたが、事件を防げなかった。今後の対策のあり方を考える。
みんなのコメント