高成長を続けるアジアの活力を日本の成長にどう繋げるか。「アジア新戦略」1回目は、ASEANを足がかりに巨大市場インドを狙う日本メーカーに注目する。インフラや法整備の問題などでリスクが高いため日本企業の進出は遅れていたインド。世界のメーカーが次々に拠点を移す中、追随せざるを得なくなった。リスクを取れない企業が期待を寄せているのが、FTAで完成したインド-ASEANの物流の大動脈だ。しかし企業が奮闘をしても、利益が日本国内には十分還流されず、GDPの成長には必ずしも繋がっていない。経済産業省は、企業益と国益のギャップを縮めようと、税制改正を行ったり、優れた環境技術を持つ企業の海外移転に歯止めをかけるなどの政策を打ち出しているが、抜本的な解決には至っていない。企業の成長を国の成長にどう結びつけるか、考える。
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