今、高齢者の食べる力を支える新たな動きが広がっている。老化や病気のため、食べ物を噛んだり飲み込んだりできない「嚥下(えんげ)障害」のある人は約100万人。食べ物が誤って気管に入り、死亡する人も多い。最近の調査で、口からの食事は長生きをするために欠かせないことも明らかになってきた。こうした中、ある高齢者施設では入居者の食べる能力を細かく分析、レベルに応じたトレーニングを導入し、効果を上げている。また、食事が困難になった在宅患者に食べる力を取り戻させるため、様々な職種からなる医療チームが発足し、サポート活動を始めている。高齢者の食はビジネスの分野でも注目を集めている。軟らかく見た目もおいしい「介護食」が次々と開発され、海外からも大きな関心を集めている。高齢者の食をどう守るのか?対策の最前線を追う。
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