医師不足対策の一つとして、診察や治療、そして薬の処方も行う”診療看護師”の養成が、東京や九州の看護大学で始まった。日本では、診療行為ができるのは医師に限られているが、欧米では数十年前から「ナース・プラクティショナー(診療看護師)」という資格を取った看護師に、一部の診療行為や薬の処方を認めている。医療費が安いうえ、時間をかけて、きめの細かい診察が受けられるとして患者の満足度も高く、アメリカだけで14万人のナース・プラクティショナーが開業したり、病院内で診療したりしている。ところが、日本では、大分県の大学と病院が”ナース・プラクティショナー特区”を申請した所、厚生労働省が却下。「患者に危害を及ぼす」というのがその理由だった。果たして、養成が進む”ナース・プラクティショナー”たちは日本の医療現場の救世主となるのか。アメリカの医療現場の取材も交えながら、日本医療の今後を考える。
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