大阪の加工米販売会社「三笠フーズ」が食用に使えない輸入米などを不正に転売していた問題。転売されたコメからはカビや基準を超す残留農薬が見つかり、菓子や焼酎、給食などに使われていたことが明らかになり、衝撃が広がっている。15年前、ガット・ウルグアイラウンドの合意に基づきコメの輸入に踏み切った日本。不正転売されたコメは主にこの中から発生した。食用に使えず、保管にも処分にもコストがかかるこうしたコメは、国が工業用として安い価格で業者に販売。三笠フーズはこれを大量に買い占め、価格の高い食用として転売し、利益をあげていたのだ。国は過去5年間で、96回も立入調査を行いながら不正を見抜けず、監視体制の甘さも指摘されている。消費者を揺るがすコメの不正転売はどのように行われ、背景には何があるのか、追跡する。
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