人口増加やバイオ燃料の需要増、投機マネーの流入で穀物価格の高騰が続く中、コメや小麦の輸出を制限する国が出始めた。世界第2位のコメ輸出国ベトナムでは、政府が6月まで新たなコメの輸出契約の凍結を指示。その結果、ベトナムのコメに頼っているフィリピンで流通業者が米を買い占め価格が高騰、貧困地域には軍が政府米を供給する事態になった。穀物の輸出規制が世界各地で進む中、食料自給率39%の日本で食料自給に向けた取り組みが始まっている。小麦の代わりに米の粉を使ってパンや麺を作る新潟県の取り組み。鹿児島県では休耕地で飼料用トウモロコシを栽培して畜産農家に供給。商社の中には日本向けの大豆を確保するため、ブラジルで自ら生産を始めたところもある。「金を出しても食料が手に入らない」段階に突入した世界の食料争奪戦、日本の食卓をどう守るのか考える。
みんなのコメント