クラシックが題材のコミックは1500万部、CDは売上100万枚を超える空前のクラシックブームの一方で、経営危機に陥る地方のオーケストラが相次いでいる。大阪フィルハーモニー交響楽団では、財政難を理由に自治体の補助金が削減され、楽団員のボーナスを大幅にカット。累積債務は2億円に迫ろうとしている。慢性的な赤字に悩むニューフィルハーモニーオーケストラ千葉では、労使交渉で賃金35%カットの提案が出され、労使交渉は難航、存続の危機に直面した。経営危機の背景には、財政赤字を抱える自治体が軒並み、文化予算を切り詰めていることがある。オーケストラはもともとチケット収入だけでは維持できない構造的問題を抱えており、自治体や企業の経済的支援なしには成り立たないからだ。こうした中、独自にスポンサーを探したり、徹底的な地域密着の活動で生き残りを模索するオーケストラも現れた。番組では、苦境に陥るオーケストラの実情を追い、文化政策のあり方を考える。
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