いま全国で経営不振に陥る卸売市場。この数年で既に200箇所以上が消えた。2年前、卸売市場が破たんした北海道美幌町では、小売店の品揃えが減少、学校給食にまで影響を及ぼしかねない事態となっている。埼玉県本庄市では、地方卸売市場が閉鎖。町の小売店主たちは、規模未満卸売市場と呼ばれる取引所を開設したが、特産の泥付きネギやヤマトイモは以前に比べ手に入りにくくなったという。市場の経営悪化の背景には、スーパーなどが「産直」など「市場外取引」を拡大、食の流通が大きく転換している事がある。こうした中、安全性にこだわることで逆に取り扱い高を伸ばした市場や、伝統野菜の復活に活路を見出そうという動きも始まった。市場を巡る変化は、私たちの食生活にどんな影響をもたらそうとしているのか探る。
みんなのコメント