外国人女性を、騙したり脅すなどして入国させ、売春や強制労働をさせる、人身取引。日本は「人身取引を放置している」と国際社会から厳しい批判を浴び、対策を急いでいる。中でも人身取引の温床として、規制強化の対象としたのがフィリピンパブだ。従来、こうした店に勤めるホステスの多くは「興行ビザ」で入国してきたが、政府はその発給を厳格化した。しかし、規制をかいくぐり、偽装結婚や短期ビザなどによって不法入国させる事件が後を絶たない。また、不法入国であるがゆえに、女性たちの被害も深刻化。摘発を恐れるブローカーがこれまで以上に支配を強めるため、心と体に深い傷を受けながら、助けを求めることもできないケースが相次いでいる。番組では、被害者やブローカーへのインタビューなどを通じ、悪質化する人身取引の実態をリポート。長年、人身取引を放置してきた日本のツケの重さと解決の難しさを考える。
みんなのコメント