「50代のための音楽教室」、オヤジバンドコンテスト、大人のための楽器市、紙ジャケットのCD、など、2007年に大量退職を迎える団塊世代に向けたビジネスが次々登場する中、「音楽」が中高年向けマーケットの起爆剤となっている。団塊世代は、ビートルズ以来全国を席巻したロックやフォークブームの洗礼を受け、聞くだけでなく自ら歌い演奏する音楽の楽しみを共有した最初の世代。一時は企業戦士として右肩上がりの企業社会を演出したが、今度は等身大で趣味に没頭する「新しい高齢者像」を出現させようとしている。彼らを、再び奮い立たせているシンボルが、ミュージシャンの吉田拓郎さんだ。60才になっても、肺がんを患っても、常に前のめりに歌い続けるその生き様は、今改めて同世代に元気を与えている。団塊の世代を意識したビジネスの最前線と、それを支える「新しい中高年」たちの姿を描く。
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