大手コンビニエンスストアが100円や98円均一で販売する新たな店舗を相次いで出店している。いずれも品揃えに生鮮食品を加えているのが特徴。背景には、既存店売上高の前年割れが続くなど、成長にかげりが見え始めたコンビニ業界の現状がある。高齢化や共働き世帯の増加などで進む「個食」化の流れに対応。これまであまりコンビニを利用しなかった主婦や高齢者を新たな顧客として開拓しようというのだ。そのビジネスモデルは、従来のコンビニの常識を覆すものばかり。小振りの規格外野菜や売れ筋からはずれた清涼飲料水を店頭に並べることなどで低価格を実現。さらにはコンビニの象徴とも言える“24時間営業”の看板を下ろすチェーンも出てきた。一方、低価格の生鮮食品で先行する99円ショップも出店拡大を急いでいる。少子高齢化を見据えた小売り業界の新たな戦略を追う。
みんなのコメント