業績の回復と団塊世代の大量退職を控え、大学生の就職戦線が久しぶりに活気づいている。4月の解禁(日本経団連の倫理憲章)を前に、すでに企業は優秀な学生を獲得しようとしのぎを削っている。コンサルタントの力を借りて何とか学生の心をつかもうという企業もある。
一方で近年問題となっているのが、就職したのに数年で辞めてしまう「早期離職者」の存在だ。厚生労働省の調べでは大卒者の36%が3年たつ前に辞めてしまう。会社を辞める理由として最も多いのが「仕事を通じて成長している実感が持てない」というものだ。そんな若手社員の「成長志向」に応え、結果的に優秀な学生の採用に結びつけようと、新しい取り組みを始める企業も現れた。
潮目が変わった今年の就職戦線を追う中で、企業と若年雇用者との新しい関係を検証する。
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