ブッシュ、ケリー両候補が激しい接戦を繰り広げるアメリカ大統領選挙は、いよいよ来週に投票日を迎える。イラク戦争を経た世界の行方を左右するだけに、世界からの注目が集まるが、最大の争点もイラク戦争への対処だ。今回の選挙、既存のメディアはもとより、これまで政治を扱ってこなかった映画、広告、音楽など様々なメディアも選挙への関心を高め、これに饗応するようにインターネット上での市民たちの議論も盛んになっている。
イラク戦争にどう対処すべきなのか。国論が分れる中で、市民たち、そして撤退を余儀なくされたあのベトナム戦争を体験した退役軍人達たちは何を思うのか。また、両候補の支持が完全に拮抗しているスウィング・ステーツ(揺れる州)と呼ばれる激戦区フロリダとオハイオの二州の様相は? フロリダ州は2000年の選挙で大量の無効票が出たり、黒人の一部が投票できないなど混乱した地。前回、僅か500票差余りでブッシュ氏勝利となった因縁の地は今回も大接戦で様々グループが投票を呼びかける運動を展開している。一票の重みがいわば”一番重い”フロリダの現状。そして失業問題が深刻化、貧富の差が広がるオハイオ州も支持が鮮明に二分化されている。
番組は、イラク戦争への視点、最激戦州からのルポを通し、分断が先鋭化されているアメリカの深層を見ていく。
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