ペイオフの完全実施まであと半年を切った。これまで全額保護されてきた普通預金だが、来年4月からは、確実に保護されるのが「元本1000万円までの預金とその利息分」となる。
1000万円以上の普通預金は全国で130兆円を超える。ペイオフによって、これが全額保護の対象から外れることになる。より安全な金融機関を選ぼうとする者。預金を確実に守るため複数の金融機関に分散したり、利息はゼロだが全額保護される新たな預金(決済用預金)に預け替える者。少しでも金利が欲しいと銀行離れを加速する動きも出始めている。
一方、金融機関は、預金者の厳しい選別を受けることになる。格付けを上げようと積極的な情報開示に動いたり、合併による規模拡大を図るなど、それぞれが生き残りを模索している。
ペイオフ完全実施前夜に起きている”預金者の選択”と、金融機関”生き残りをかけた取り組み”を見つめる。
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