被爆から59年目の広島はいま、焦りの中にある。昨夏の平和公園の折り鶴が燃やされた事件に続き、原爆ドームへの落書きや不法侵入といった事件が相次いでいる。折り鶴を燃やした学生が在籍する関西の大学では、学生たちの多くが被爆の痛みを理解できないことに驚き、外部の講師や被爆者を招いて、「平和学」講座を始めた。しかしその思いは必ずしも若者たちに届いていない。被爆者を中心に危機感が一層高まっている。
爆心300メートル地点で生き残った被爆者の女性は、暴力が世界を覆う今こそ語るべきだと、2年前、沈黙を破った。被爆59年を迎える広島、平和公園。原爆の子の像に捧げられた折り鶴の前にキャスターが立ち、継承の危機に立つヒロシマの現状を伝える。
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