日本人の死因のトップをしめる「がん」や「心筋梗塞」などで患者が亡くなる確率に、病院によって大きな格差があることが、各学会や自治体(大阪府)の調査で明らかになってきた。
これまで噂などに振り回されてきた患者にとって、客観的な数値データは病院を選ぶ有効な手がかりになる。既にアメリカでは、90年代以降、病院間の治療成績を比較し競争させることで、国全体の医療レベルを上げることに成功している。日本でも死亡率が高いとされた病院が、質の高い病院との違いを分析し、治療成績を上げようという取り組みが始まった。
大阪府が公開した「がん拠点10病院の生存率」とその波紋や、「目標死亡率」を設定して医療レベル向上に結びつけたアメリカ・シアトルの病院など、治療成績比較の最前線を取材し、その可能性と課題をさぐる。
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