栃木県内での融資比率がおよそ50%、地域経済に絶大な影響を持ち続けてきた足利銀行が昨年末破綻し国有化された。先月、経営健全化計画を発表し、再生に向けて動き始めたが、今、大きなジレンマに突き当たっている。
「厳しい選別なしには再生はありえない。しかし、そうすれば地域経済への大きな打撃は避けられず、ひいては自らの首を締めることになる」。
こうしたジレンマに苦悩しながら査定を進める銀行の現場と、揺れる地元・温泉地の取材を通して、地方銀行の再生の行方を見つめる。全国の多くの地銀が経営の危機にある現在、今回のケースを通してその再生の可能性を探る。
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