去年9月から始まった酒類販売の自由化。この規制緩和が、消費の低迷が続く日本酒にとって逆風となっている。
酒類販売に新規参入してきた宅配ピザ店などには日本酒を扱う店が少なく、ビデオ店やコンビニなどではスペースが限られているためビールやワインが中心となり、日本酒の扱いが小さい。そのため、大手酒造メーカーでは、柑橘系の香りや糖質オフの新しい日本酒を開発し、必死の巻き返しを図ろうとしている。一方、地方の中小の酒蔵は、本格志向を強めることでこの苦境を乗り切ろうとしている。酒米特区を利用して、伝統の手作りの味にこだわる岡山の酒蔵など、各地の動きは活発だ。しかし、杜氏の減少や酒米の入手のしにくさなど課題も多い。
大きく揺れ動く日本酒業界、その中で、「酒作りの文化」はどのように変わろうとしているのか。日本酒の現状を考える。
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