遺伝子組み換えの技術が急速に進んでいる。これまでは生産効率を上げるため、主に農作物の収穫量を増やすものが開発されてきた。しかしここ数年、より機能性や有用性を追求した『第二世代』と呼ばれる遺伝子組み換え生物が実用化の段階を迎えようとしている。
ほうれん草の遺伝子を使って脂肪を植物性のものに変えた「ヘルシー豚」、クラゲの遺伝子を入れた「光るメダカ」、「薬用成分の乳を出す羊」、「アレルギーを防ぐ米」など、植物や動物の枠すら越え、新しい生物が誕生している。2月、遺伝子組み換え生物の環境への影響を規制する法律が初めて施行されるが、安全性の基準作りや、生態系への拡散を防ぐ取り組みは遅れている。
遺伝子組み換え技術の最前線と課題を見つめる。
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