文部科学省の調査で、全国3分の2の医科系大学が医師の名義貸しを行っていたことが発覚。そのうち最も多い247人分の名義貸しが、北海道で行われていた。
違法と知りながら病院側が名義貸しを大学に依頼した背景には、地方の深刻な医師不足があり、その実態が、病院長の証言などから浮き彫りになってきた。「名義貸し」の不正を行なった地方病院に対しては、いま相次いで保険医指定取り消しの処分が行われている。その大半は事実上の閉院に追い込まれ、地域医療に大きな波紋が広がっている。また医師確保の見返りとして、北海道や東北の多くの自治体が、大学の医局に「寄付金」という名目で数千万円もの謝礼金を送っていたことも明らかになってきた。
医師確保に苦悩する地方病院や自治体。地域医療を巡る構造的な課題を検証する。
みんなのコメント