シェア拡大そして経営効率化の切り札として企業合併が急増、日本企業が関連した合併や買収は年間1700件を超える。しかし目標通りに業績を上げる企業は少なく、合併が成功しないケースが多いと言われている。
工業用ガスを販売するジャパン・エア・ガシズは、業界大手の企業同士が外資系資本の下で一年前に合併。しかし営業のやり方から社内の用語まで多くが異なっていたため、組織の融合を進めることに困難が伴っている。
西日本銀行と福岡シティ銀行では、今年10月に迫った合併を前に意識調査を行った結果、合併相手に好感度を持つ社員は4割にとどまった。合併成功の鍵は「人の融合」にあると考えた人事部は、合併後に派閥が生まれたり、ポスト争いが起きないようにと、支店長など部署のトップを集めて出身母体の部下だけを優遇しないための対策を打つことなどの検討を始めた。
しのぎを削ってきたライバル同士が一つになる時、企業の内部で何が起きるのか、合併の舞台裏に迫る。
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