長引く不況。中小企業全体が苦境に立つ中で、高い技術を武器に活気あふれるモノづくりを続ける町工場がある。
東京・東向島でプレス業を営む岡野雅行さんは、太さ0.2ミリの「痛みが少ない注射針」を開発した。従業員6人のこの会社にはNASAを始め世界中から精密金属加工の依頼が殺到する。「誰もが不可能だと思うところにチャンスがある」と岡野さん。一方、特殊めっきで名高いエビナ電化工業(東京・大田区)の社長、海老名延郎さん。プラスチックなど新しい素材に対するめっきを得意とし、パソコンの電磁波シールドの大量生産に先駆けて成功。その背景には、どんな苦境にも投資と研究を欠かさず続けてきた技術力があった。
町工場からのメッセージを元に、日本のモノづくりのヒントを考える。
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